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勝てばプレーオフ以上確定! 王将リーグ独走中の羽生善治九段、10月31日に永瀬拓矢王座と対戦

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 10月31日。東京・将棋会館において▲永瀬拓矢王座(2勝1敗)ー△羽生善治九段(4勝0敗)戦がおこなわれます。

 羽生九段は本局に勝てばプレーオフ以上は確定します。一方、永瀬王座は敗れると、挑戦権獲得の可能性はなくなります。

 両者の過去の対戦成績は羽生4勝、永瀬12勝です。

 ほとんどの棋士に勝ち越している羽生九段ですが、8番差をつけられ、一番負け越しているのが永瀬王座です。

 直近の対局は前期A級順位戦。敗れた羽生九段はB級1組降級となりました。

 今年のABEMAトーナメント(非公式戦)では2回当たり、両者1勝ずつの成績でした。

 両者の過去の対局はすべて相居飛車の戦い。なんでも指しこなす羽生九段が、後手番でどういう作戦を取るのかが注目されます。今期リーグ、近藤誠也七段、渡辺明名人(千日手指し直し)との対局では、横歩取りに誘導して勝っています。

 羽生九段の今年度成績は15勝8敗(勝率0.652)です。

 羽生九段は棋王戦もベスト4まで勝ち上がっていて、冬には王将、棋王のダブル挑戦の可能性もあります。

 永瀬王座の今年度成績は19勝10敗(勝率0.655)です。

 先日のA級順位戦は、過去に例のない決着となりました。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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