生きづらさの原因は「アダルトチルドレン」だった?特徴とタイプについて解説
こんにちは、精神科医しょうです、
「自分の気持ちがよくわからない」「自分なんて…といつも考えてしまう」という悩みはもしかしたら、「アダルトチルドレン」が原因にあるかもしれません。
「アダルトチルドレン」とは、機能不全家族の中で育ち、傷を負った大人を指します。
子どものころの家庭環境がトラウマとなり、生活を送る上で生きづらさを感じてしまう傾向があるため、何らかの対策が必要とされています。
アダルトチルドレンという言葉は、医学的な診断名ではありませんが、これまでの自分の成育歴や家族との関係性を振り返り、理解する上で必要なワードと言えるでしょう。
今回は生きづらさを抱えている人がヒントを得られるよう、「アダルトチルドレン」について取り上げたいと思います。
「アダルトチルドレン」の歴史
アダルトチルドレンという概念は1970年代にアメリカで、アルコール依存症の親を持つ子どもが大人になった時に感じる「生きづらさ」に対して注目されたのが始まりと言われています。
アルコール依存症は、飲んでいる本人より家族が苦しみ、深い影響を受けるという仕組みが特徴です。
また、一説によるとアルコール依存症を患った家族の元で育って大人になった人の約半数は、アルコール依存症になるとも言われています。
「アダルトチルドレン」の特徴
アダルトチルドレンの特徴としては以下のようなものが該当します。
複数該当する場合は、アダルトチルドレンに該当する目安としてみると良いかもしれません。
・自分の考えや行動に自信が持てない
・自分に対して批判的
・人と親密な関係を築くことが難しい
・常に他人の肯定的な評価を求めている
・常に責任を取り過ぎるか、取りなさ過ぎるかである
・ウソをつくことがある
・過剰に忠実なところがある
・他人を信頼できない
さらに、機能不全家族の中で育った子どもの役割としては以下の3つのタイプに分けられると言われています。
・責任を負う子ども(責任役)
・なだめる子ども(調整役)
・順応する子ども(順応者)
アダルトチルドレンの3つのタイプ
3つのタイプについて詳しく説明したいと思います。
責任を負う子ども(責任役)
過剰に責任を取る子どもは、親が親の役割を果たさないので、子どもが代わってその役割を背負うタイプです。
たとえば、父親がいつもお酒を飲んでいたり、仕事で家にいなかったりする時に母親から頼られることで、父親の役割を取らざるを得なくなるなどです。
何でも責任を取って兄弟のことも自分が引き受け、自分がやるしかないという強い責任感で生きていくことになるため、社会に出てから「いや」と言えず、何でも引き受けてしまうことになります。
なだめる子ども(調整役)
なだめる子どもは、親の不和や緊張に満ちた空気を何とか解消させようといろいろな役割を果たします。
社会に出てからは自分の感情を押し殺したり、自分よりも他人を優先させたりしてしまうこともあるため、生きづらさを感じやすくなります。
順応する子ども(順応者)
順応する子どもは、いるのかいないのか分からない人たちです。
兄弟が3人いると、たいてい3番目はこのタイプになると言われています。
たとえば、両親が大きな喧嘩をしていても、じっとマンガを読んでいたり、黙々と食事をしていたり、部屋から出て行ってしまったりします。
つまり、周囲にどんな状況が起きようとも、自分の世界を守っていると言えます。
積極的に「イエス」と言わない代わりに「ノー」も言いません。
社会生活を送る上で、周囲と距離を取って生活するため、人と親密な関係性を築くことは難しく、孤立してしまうことも多くあります。
家族関係の生きづらさと居場所とは
機能不全家族であるにも関わらず、くっついて離れないのはどうしてなのでしょうか?
人と人が一緒にいて快適で、楽しくて離れないでいるのはとても健康的なことでしょう。
しかし、苦しくて傷つけられながらも離れられないでいるのは、なぜなのでしょうか?
それは、おそらくそれ以外の「関係」が見えないからなのではないかと思います。
「経済力のない自分がそこから離れたらどうなるのか?」「自分にとって他の関係はないのではないか?」「たとえ離れたとしても、不安と孤独、貧困が待っているだけだとしたら…」などと考えると恐怖が勝り、たとえ苦しくてもそのような環境が自分の居場所だと思うしかありません。
そうやって生きているのは、はたしてアダルトチルドレンだけなのでしょうか?
日本に生きている意外と多くの人が家族との関係性や生きづらさ、居場所に対して悩みを抱えているのではないだろうかと思わされます。
まとめ
今回は、アダルトチルドレンについての特徴とタイプについて解説しました。
過去に家庭環境から受けた被害が原因で、生きづらさを感じているという方は、多いのかもしれません。
まずは過去をどう過ごしていたのかについて認めることが、回復の第一歩になるかと思います。
私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。
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