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直近5年の全チーム順位。ポストシーズンから5年以上遠ざかるのは、マリナーズだけでなく…

宇根夏樹ベースボール・ライター
イチロー(左)とジム・トーメイ October 15, 2001(写真:ロイター/アフロ)

 30チームのうち、半数の15チームは、直近5シーズン(2017~21年)に少なくとも2度、ポストシーズンへ進んでいる。ニューヨーク・ヤンキースとヒューストン・アストロズは5年連続。ロサンゼルス・ドジャースのストリークはさらに長く、2013年から9年連続だ。

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 一方、全体の30.0%に当たる9チームは、直近5シーズンに一度もポストシーズン進出を果たしていない。ア・リーグが6チーム、ナ・リーグは3チームだ。地区による違いもあり、ア・リーグ西地区は、シアトル・マリナーズ、ロサンゼルス・エンジェルス、テキサス・レンジャーズの3チームが進出ゼロであるのに対し、ナ・リーグ西地区は、5チームとも、直近5シーズンにポストシーズンへ進んでいる。

 また、ポストシーズンから5年以上遠ざかっている点は共通するものの、9チームそれぞれのブランクの長さには、差がある。マリナーズのポストシーズン進出は、イチローがメジャーデビューし、116勝を挙げた2001年が最後だ。そのブランクは、20年(2002~21年)に及ぶ。2番目に長く、ナ・リーグでは現在最長のフィラデルフィア・フィリーズでも、ブランクは10年(2012~21年)なので、マリナーズと比べると半分の長さに過ぎない。

 この他、デトロイト・タイガースとエンジェルスのブランクは7年(2015~21年)、カンザスシティ・ロイヤルズとピッツバーグ・パイレーツは6年(2016~21年)、ボルティモア・オリオールズ、レンジャーズ、ニューヨーク・メッツは5年(2017~21年)だ。

 なお、直近5シーズンのポストシーズン進出が1度の6チーム中、サンフランシスコ・ジャイアンツとアリゾナ・ダイヤモンドバックス以外の4チームは、2020年にポストシーズンへ進んでいる。トロント・ブルージェイズ、マイアミ・マーリンズ、シンシナティ・レッズ、サンディエゴ・パドレスがそうだ。いずれも地区優勝ではなく、特別フォーマットの恩恵を受けたという見方もできる。この年は、新型コロナウイルスのパンデミックにより、レギュラーシーズンが1チーム60試合に短縮され、両リーグ合わせて16チームによるポストシーズンが行われた。1リーグ8チームの内訳は、各地区優勝と2位の計6チームに、ワイルドカードの2チームだ。

 2012~19年と2021年のポストシーズン進出は、30チーム中10チーム。1リーグ5チームの内訳は、各地区優勝の計3チームとワイルドカード2チームだった。

 今年からは、30チーム中12チームがポストシーズンへ進む。こちらの場合、1リーグ6チームの内訳は、各地区優勝の計3チームとワイルドカードの3チームだ。

 この30チーム中12チームを、昨年に当てはめると、どのチームがポストシーズン進出となっていたのかについては、こちらで書いた。

「ポストシーズンに進出するチームの増加を昨年に当てはめると、最も遠ざかっているマリナーズは…」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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