広島東洋と東京ヤクルトは、どちらも全試合の11%以上が「引き分け」。追いついたのか、追いつかれたのか
今シーズン、広島東洋カープと東京ヤクルトスワローズの2球団は、引き分けが多い。どちらも4試合。そのうち、両球団が対戦したのは、7月19日の1試合だけだ。ここまで、広島東洋は34試合、東京ヤクルトは35試合を終えていて、それぞれ、全試合の11.8%と11.4%を引き分けが占める。このペースでいくと、シーズン全体の引き分けは14試合前後となる。
これは、延長10回までという、今シーズンの特別ルールも理由の一つだと思われる。時間制限なしの延長12回までだった過去7シーズン(2013~19年)に、1シーズンの引き分けが二桁に達した球団はなかった。このスパンのシーズン最多は7試合だ。2013年の読売ジャイアンツと、2019年のオリックス・バファローズが記録した。
今シーズンの場合、珍しいのは、全試合の11%以上が引き分けの2球団よりも、引き分けがまだ皆無の千葉ロッテマリーンズだろう。12球団中8球団は、すでに引き分けが2試合以上。セ・リーグは6球団ともそうだ。ちなみに、シーズンを通して引き分けがなかったのは、3年前の福岡ソフトバンクホークスと北海道日本ハムファイターズが最後だ。
なお、今シーズンの広島東洋と東京ヤクルトの引き分けは、どちらも4試合ながら、その内容は違う。広島東洋の引き分けは、どの試合も対戦球団が最後に得点を挙げている。その前の経過はさておき、広島東洋が同点に追いつかれ、その後は両球団とも無得点のまま、試合は終わった。一方、東京ヤクルトの引き分けで、最後の得点が対戦球団だったのは、7月24日の1試合しかない。それまでの3試合は、いずれも東京ヤクルトが最後の得点を挙げた。
7月を終え、東京ヤクルトは読売に次ぐリーグ2位に位置し、広島東洋は中日ドラゴンズと同率の最下位に沈んでいる。