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「こんなムード作りはどうだ!」 2000年生まれトリオの墨塗り大作戦、結末は?<韓国KBOリーグ>

室井昌也韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表
1番打者として1安打2四球2得点のチョン・ウンウォン(写真:ハンファイーグルス)

20日の韓国KBOリーグは全5試合が17時開始で行われました。

ハンファイーグルス-SSGランダーズ(ハンファ)では珍光景が。ハンファの若手野手、2000年生まれの3選手(チョン・ウンウォン、ノ・シファン、チョ・ハンミン)が、太陽光の眩しさを軽減するために目の下につける「アイブラック」に工夫を凝らしました。

チョン・ウンウォン選手は「ハハ」といった笑い声を表すハングル流の顔文字(写真)、ノ・シファン選手は上矢印、チョ・ハンミン選手は「クク」という笑い声を表す文字を目の下に塗り、それぞれ先発出場しました。

その意図ですが、ハンファはこの6日間で16日のダブルヘッダーを含む7試合が組まれ、あすがようやく休養日となります。各選手、疲れがピークに達する中、「明るくプレーしよう」と若き3人が発案したそうです。

試合は接戦となり、ハンファは3-4で1点を追う9回裏、2死二塁のチャンスを作りましたが、二塁走者が投手の牽制球でタッチアウト。同点のチャンスを逸して惜敗しています。

ムードメイクを買って出た3選手のうち、1番セカンドのチョン・ウンウォン選手は2打数1安打2四球、2得点を挙げて役割を果たしました。

◆「韓国では帽子の文字もOK?」

かつて阪神在籍時のオ・スンファン投手が、帽子に負傷離脱中の西岡剛選手の背番号7を帽子に記したところ、球審に注意されたことがありました。

NPBではチームで統一されたデザイン以外を帽子に施すことが認められていませんが、KBOリーグは寛容です。現在も多くの選手が離脱中選手の背番号、また他界した仲間のイニシャルを記している選手もいます。今回の「顔に文字」。日本だったらどうでしょうか。NPBの審判員に尋ねたところ個人的な見解として、「リーグとしてはこれはおそらくダメでしょうね」とのことでした。

<きょうのアン・グォンス(安田権守、トゥサン)>

この日は2軍戦がありませんでした。次の試合は22日のLGツインズ戦です。

⇒ エリートだった「早稲田の腕立て王子」が遠回りして韓国でつかんだプロ野球選手の座

以下が全5試合の結果です。21日は試合がありません。

◇6月20日(日)の結果

・LG 6 - 0 KIA(チャムシル)

 勝:ケリー

 敗:チャ ミョンジン

・KT 4 - 1 トゥサン(スウォン)

 勝:チュ グォン

 敗:ホン ゴンヒ

・ハンファ 3 - 4 SSG(テジョン)

 勝:キム テクヒョン

 敗:カーペンター

・ロッテ 8 - 7 サムスン(プサン)

 勝:ストレイリー

 敗:イ スンミン

・NC 4 - 8 キウム(チャンウォン)

 勝:ヨキッシュ

 敗:パーソンズ

⇒ KBOリーグ順位表(ストライク・ゾーン)

⇒ 2021年 韓国プロ野球日程表(ストライク・ゾーン)

※本項目は韓国KBOリーグ各球団から写真使用の許可を得ています。

韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表

2002年から韓国プロ野球の取材を行う「韓国プロ野球の伝え手」。編著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』(韓国野球委員会、韓国プロ野球選手協会承認)を04年から毎年発行し、取材成果や韓国球界とのつながりは日本の各球団や放送局でも反映されている。その活動範囲は番組出演、コーディネートと多岐に渡る。スポニチアネックスで連載、韓国では06年からスポーツ朝鮮で韓国語コラムを連載。ラジオ「室井昌也 ボクとあなたの好奇心」(FM那覇)出演中。新刊「沖縄のスーパー お買い物ガイドブック」。72年東京生まれ、日本大学芸術学部演劇学科中退。ストライク・ゾーン代表。KBOリーグ取材記者(スポーツ朝鮮所属)。

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