WBCジャパンには「シーズン30本塁打以上の実績あり」が6人。これは歴代最多!?
WBCジャパンのロースターには、1シーズンに30本以上のホームランを打ったことのある選手が6人いる。山田哲人(東京ヤクルト・スワローズ)と岡本和真(読売ジャイアンツ)が5度、山川穂高(埼玉西武ライオンズ)と村上宗隆(東京ヤクルト)が3度、鈴木誠也(シカゴ・カブス)と大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)は2度だ。鈴木は、広島東洋カープで2度。大谷は、エンジェルスで2度記録している。
この人数は、WBCジャパンの歴代最多ではない。過去4度のうち、2013年は3人、2017年は5人だが、2009年は6人、2006年は7人を数えた。なお、これらの人数は、出場した時点の実績だ。2013年のメンバーには、松田宣浩(当時・福岡ソフトバンク・ホークス/現・読売ジャイアンツ)と中田翔(当時・北海道日本ハム・ファイターズ/現・読売)もいるものの、2人とも、初めてのシーズン30本塁打以上は2015年なので、人数には含めてない。鈴木も、前回の出場時点では、直前の2016年に記録した29本塁打が自己最多だった。
2006年の7人は、小笠原道大、松中信彦、和田一浩、福留孝介、多村仁、岩村明憲、新井貴浩。2009年の6人は、小笠原、福留、岩村、城島健司、阿部慎之助、村田修一。2013年の3人は、阿部、松井稼頭央、坂本勇人(読売)。2017年の5人は、坂本、松田、中田、山田、筒香嘉智(当時・横浜DeNAベイスターズ/現テキサス・レンジャーズ)だ。
ただ、今回の6人は、いずれも1シーズンに35本以上――より細かく刻めば、38本以上――のホームランを打ったことがある。こちらの人数は、過去4度を上回り、歴代最多となる。2006年の場合、シーズン35本塁打以上の実績を持つ選手は5人だった。福留は2003年の34本塁打が最も多く、和田のシーズン35本塁打以上はWBC出場後。2010年に37本塁打を記録した。他の3度は、2009年が4人、2013年が2人、2017年は3人だ。
今回の6人は、全員をスターティング・ラインナップに並べることも――ホームランだけが得点を挙げる方法ではないので、そうするのがベストなのかどうかはさておき――できる。山川が一塁、山田が二塁、村上が三塁、レフトが岡本、ライトが鈴木、大谷がDHといった具合だ。この場合、岡本だけは、読売で定位置としている三塁ではなくなるが、2017~19年はレフトも守っているので、不可能ではないだろう。ちなみに、他の5人はそのまま、レフトを岡本ではなく吉田正尚(ボストン・レッドソックス)とすると、スターティング・ラインナップには、1シーズンに29本以上のホームランを打ったことがある6人が並ぶ。
なお、過去4度のWBCで日本チームの選手が記録したホームランは、計33本だ。それについては、こちらで書いた。