新型コロナウイルスは若者と老人のどちらに感染が広がっている? 感染率1位は30代
インターネット上で「新型コロナウイルスの感染を広げているのは若者だ」、「いや、老人だ」との論争が毎日のように行われています。
背景には行政の「若者が感染を広げている(ため外出を控えて欲しい)」という要望に対して、老人が不要不急の外出をしているように見えるシーンがテレビで多く放送されているという状況があります。
なかでも「だって若者いなきゃ感染しないんだから」と誤った認識を話している老人のインタビューシーンはSNSで多く拡散しており、こうしたキャプチャ画像が若者の反発を高めているようです。
とはいえ、実際のところはどうなのでしょうか?
国内での感染者数の多い東京都の陽性患者数から、どの年代が人口の割合と比べて一番感染しているのかを調べてみました。
比較に用いたのは住民基本台帳による東京都の年代別人口(令和2年1月時点)と、東京都オープンデータカタログサイトの新型コロナウイルス陽性患者発表詳細のデータ(同年4月17日時点)です。
このうち新型コロナウイルス陽性患者数は、調査により東京都内に住んでいるとわかった2,393名を用いました(陽性患者数2,975人のうち、海外3名、都外76名、調査中85名、データなし416名、年齢不詳2名を除外)。
感染率1位30代、2位20代、3位50代
その結果がこちら。
人口の割合と比較して、感染者のなかで割合が目に見えて高いのは20代、30代、40代、50代です。
これらの差を出したグラフがこちら。
一番感染率が高いのは30代、次いで20代、50代、40代、60代の順になりました。
30代は感染に気をつけよう
はたして30代が若者なのかどうかはこれはこれで議論が起きそうですが、数字を出してわかったのは30代の感染割合が一番高いということです。
もちろんほかの年代も感染していますし、老人にあたる60代、70代、80代も感染しないわけではありません。
言えることは感染割合の高い年代の人は、新型コロナウイルスに感染しないよういまよりも心がけた方が良いということだけです。
若者も老人も、不要不急の外出は避けるようにしましょう。