「ラン活の正解がわからない」そんなあなたへ
就職活動ならぬランドセル活動、通称『ラン活』の時期が始まりました。
このゴールデンウィークで、展示会に参加されたご家族も多いのではないでしょうか。
最近のラン活は、年中の夏ごろから始まり、早ければ早いほど選択肢の幅が広く、しっかりと吟味して、ランドセルを選ぶことができるでしょう。
しかしながら、「子どもの好みなんてすぐ変わるし」「数年後のことを見越して選ぶことは可能なの?」などと疑問を抱えているママも多いのではないでしょうか。
そこで今回は、『ラン活』にあまり乗り気でない一人として、どうしていこうか考えたいと思います。
そもそも何でランドセル?
日本では、ランドセルは、小学生を象徴するものといっても過言ではないですよね。
ランドセルの歴史は、江戸時代にまでさかのぼり、幕末に輸入され、軍隊で活用されるようになった布製の背のうが、その始まりだとされています。
「背負うことによって、子どもの負担が軽減できる」、「両手が自由に使える」などの長所から、ランドセルは、小学生用の通学かばんとして広く普及していきました。
ランドセルは日本独自の文化
ランドセルを通学カバンとして使用しているのは、日本の小学校だけです。
日本独自の文化と言われると、七五三などと同様に、その機会を子どもにも与えたいと思いますよね。
入園式の日に、桜の木の下で、ランドセルを背負った子どもの写真は、思い出になること間違いないでしょう。
子どもたちが、「可愛い」「かっこいい」などとランドセルを持つことに憧れる気持ちも、よくわかります。
しかしながら、『ラン活』を進めていくうちに、必ず直面する問題があるのです。
選択肢が多すぎて選べない
突然ですが、『ジャムの法則』をご存知でしょうか。
スーパーのジャム売り場で、ある実験が行われました。
ある週はジャムの試食を6種類、また別の週には24種類ものジャムを用意し、その売り上げを比較するというものです。
コロンビア大学のシーナ・アイエンガー教授によると、選択肢が多いと得した気分にはなれるけれど、選択することが難しくなり、結果的に満足度は低くなってしまうそうです。
そして教授は、人がストレスなく自信をもって選択できる選択肢の数は、7±2、つまり5~9だと結論付けました。
現在売られているランドセルには、どれほどの選択肢があるでしょうか。
例えば、人気メーカーである『フィットちゃん』だと、200種類80色ほどのバリエーションがあります。
購入前に、あらかじめ、子どもに色を決めておいてもらい、背負心地や使いやすさなどを比べるという方法にしたら、良いのかもしれません。
しかしながら、実際に店舗などで、他の色を見たら「やっぱりこの色もいいなぁ」と言うことは、容易に想像できますよね。
リュックじゃダメなの?
結論から述べると、リュックでも別に大丈夫です。
ランドセルの使用義務があるわけではありません。
しかし、一部の学校では、通学にランドセルを指定しているところもあるようです。
ランドセルと比較すると、リュックのメリットは「軽い」「安い」「洗える」の3点があげられると思います。
ランドセルが1〜1.5kg前後のものが多い中、リュックは1kg以下のものがほとんどでしょう。
価格は、ランドセルが6年間の保証があるものだと5万円前後、リュックだと1万円以内におさえることも可能です。
夏場に汗をかいたり、水筒の中身などをこぼした際にも洗えるので、清潔です。
反対に、デメリットは「耐久性」「使いづらさ」「目立つ恐れがある」の3つがあげられると思います。
リュックは軽さ重視なので、6年間もつことはないでしょう。
毎年買い換えるつもりでいたほうがいいかもしれません。
ランドセルは、学校で使うことを想定して、子どもが使いやすいように設計されています。
一方、リュックは教科書が曲がってしまったり、防犯ブザーなどを引っかけるフックはないため、自分でカナビラを装着したりする必要があるでしょう。
大抵の小学生はランドセルを使っているので、「なんでランドセルじゃないの?」と疑問を持たれる可能性はあります。
お子さんが「なんで自分だけリュックなの?」と、孤立感を持たないように、意思をしっかり確認することが大切だと思います。
「リュックだと、雨の日に中身が濡れないか心配」と思われる人もいるかもしれません。
撥水加工が施されたリュックや、レインカバーやレインコートを着けてしまえば、個人的には問題ないかと思います。
最終的に決めるのは子ども
通学に使うカバンをランドセルにするか、リュックにするか迷いますよね。
しかしながら、子どもが背負うものなので、子どもに決めてもらうのがいいのかなと思います。
メリット、デメリットを紹介したうえで、最終的には子どもが自分で選ぶことが『ラン活』の正解なのかもしれません。
私たちが子どものときは、「女の子は赤いランドセル」、「男の子は黒いランドセル」という選択肢しかありませんでした。
今の子どもたちは、自分で好きな色やデザインを選ぶことができます。
進路を決めるように、人生の最初の大きな決断がこの『ラン活』に隠れたメッセージなのかもしれません。
参考記事:
『ランドセルの歴史』ランドセルくらぶ 一般社団法人 日本鞄協会 ランドセル工業会