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現代の農業の問題は『〇〇過ぎ』

かーびーファームインタープリター/自然農YouTuber

『作り過ぎ』が大問題?

先日、お手伝いボランティアの方とともに農作業(ニンニク定植2回目)してた時に色々お話ししていて、その中で

「かーびーさん、今の農業の問題ってなんだと思います?」

という質問をされて、少し考えて出てきた私の答えが

『作り過ぎ』ってことじゃないかな(・ω・)

でした。

問題っていうと、安全性とか農薬だとか、自給率が低いとか、後継者問題とか色々あるのだけど、それらの問題の根本的なところにあって、それを一言で表せるのが、『作り過ぎ』ってことだと、自分でも答えた後で納得しました。

販売用の栽培ではたくさん育てないと仕事にはならない。
販売用の栽培ではたくさん育てないと仕事にはならない。

色んな問題はあるけれど…

農薬使うか使わないかとかは、消費者、流通業者、生産者それぞれの希望や都合があってその結果使わざるを得ない状況になっているのでその使用量を問題とするのはちょっと違うというか、範囲が狭い。

日本の農業の後継者問題、超高齢化というのは、仕事としての魅力を総合的に考えた時に他の業種よりも低くなってしまうから、若い人が入ってきにくい。

その理由は、

お金が稼げない、稼ぎにくい、労力に見合わない、誰にでも出来るものではない、などなど色々あると思いますが、

一言で言えば『農業では食っていけない』ということ。食べ物作っているのに皮肉な話です。

※もちろん農業でしっかり稼いでる農家さんもいらっしゃいますが、そういった方は農地や機械が既に有り、栽培技術も売り先もある長年の農業経営者さんか、新規参入した場合でも商才のある方に限られると思います。
新規参入のために数年間もの間、助成金が出るのは農業くらいです(他にもあるのかな?)それだけ、一般人の新規参入は厳しく難しいということでしょう。

なぜ農業は稼げないのか?

少し極論になるかもしれませんが、シンプルに考えてみると、需要と供給のバランスで供給量が多いので値段が安くなってしまう。

単価が安いので沢山作らなければ仕事にならないのでとにかく生産量を上げる。

結果、供給過多のままになり値段が上がらない。

つまりは『作りすぎ』なため、単価が安い。
だから沢山作らなくてはならなくて『作りすぎる』この悪循環。

『豊作貧乏』なんて言葉がまさにそれを表してます。

消費者からすれば、色んな食材が安く豊富に供給されているのはありがたいことですし、食糧難に見舞われている地域や、時代の人からすれば夢のような状態だと思います。

しかし、その反動が今社会問題、世界的な課題として浮かび上がってきています。

それが、先進国におけるフードロスと、貧困地域での食糧不足・飢餓問題です。

現在、世界中での食糧生産量は年間100億人分とも言われています。

作りすぎです。でも飢餓と貧困は未だに無くならない。

生産能力ではなく、分配方法の問題。

また国を超えての輸出入が作りすぎ、供給過多と食糧不足というアンバランスを生み出しています。

日本の食糧自給率は低いと言われていますが、それなのに主食の米は作りすぎていたので減反政策が行われるほどでした。

十分な生産能力があるにも関わらず、海外から輸入した方が安いからという理由で大量の食糧が輸入され、そして消費しきれずに廃棄されています。

さてさて、どうやったらこの問題を解決していけるのか?

現実的な方法は簡単には思いつきませんので、理想論というか私の妄想的な考えになりますが、次回はそれを書いてみようと思います。

理想を言えば、各国、各地域での自給自足で余剰分を交換に使うくらいが良いんですけどね。
理想を言えば、各国、各地域での自給自足で余剰分を交換に使うくらいが良いんですけどね。

ファームインタープリター/自然農YouTuber

愛知県西尾市にて自然農を実践してます。 農を切り口にして自然の面白さや大切さを伝える情報発信や体験イベントも行い、 農の楽しさを伝える『ファームインタープリター』を自称してます。 『野菜を売らない百姓』でもあり、 売らなくても良いからこそ自然農にまつわる色々な実験や研究をやって その様子をYouTubeにて発信しています。

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