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レジェンド降臨。ラルフ・ブライアント、今日25日から独立リーグ士別サムライブレイズの指揮へ

阿佐智ベースボールジャーナリスト

 平成のプロ野球を沸かせた近鉄バファローズのスラッガー、ラルフ・ブライアントが来日した。その行き先は北海道。彼は今年発足した独立リーグ、北海道フロンティアリーグの士別サムライブレイズの指揮をとる。昨日24日、士別市で記者会見が行われ、オリックスバファローズの打撃コーチをしていた2005年以来17年ぶりにユニホームに袖を通した。

記者会見に臨むブライアント新監督
記者会見に臨むブライアント新監督

 北海道フロンティアリーグは、それまであった北海道ベースボールリーグから昨年オフに分立してできたリーグ。「監督なし」などの独自の試みに対し、独立リーグとして本格的にプロ化をすべきとした3球団が新たに立ち上げたリーグだ。新リーグは、「プロ化」の第一歩として指導者をプロ球界から招聘することを企画。士別球団は、当初、プレーイングマネージャーとして、まだ41歳の元中日のトニ・ブランコ氏の招聘を試みた。しかし、ビザ発給の関係で頓挫してしまった。

 そこで、ブランコ氏も会員に名を連ねる「一般社団法人日本プロ野球外国人OB選手会」を通じて、ネームバリューのあるブライアント氏に話が行った。

 ブライアント氏の返事は、「OK」。61歳という年齢から「プレーイングマネージャー」は実現しなかったが、現役生活の最盛期を過ごした日本での指揮を快諾した。

 北海道は、ブライアント氏が所属していた近鉄の本拠、大阪から遠く離れている。しかし、近鉄は例年札幌遠征を行っていたため、馴染みの地だ。

 ススキノとはかなり離れた士別での野球ライフだが、ブライアント氏は「ダイジョーブ」と笑う。

「小さな町だけど、僕が育ったジョージアの町もこんなだったよ。だから違和感は全くないね。独立リーグのマネージャーとして、勝敗だけでなく、野球アカデミーなどにも積極的に参加したいね」

 北海道フロンティアリーグはすでに今月初めに開幕。現在まで士別サムライブレイズは9試合を消化して5勝4敗の2位につけている。

 平成のレジェンドは、果たしてチームを優勝、さらにその先にある「独立リーグ日本一」に導くことができるのだろうか。

 ブライアント監督は今日25日に本拠、士別で行われる対美唄ブラックダイヤモンズ戦で早速指揮をとる予定だ。

(写真は全て一般社団法人日本プロ野球外国人OB選手会提供)

ベースボールジャーナリスト

これまで、190か国を訪ね歩き、23か国で野球を取材した経験をもつ。各国リーグともパイプをもち、これまで、多数の媒体に執筆のほか、NPB侍ジャパンのウェブサイト記事も担当した。プロからメジャーリーグ、独立リーグ、社会人野球まで広くカバー。数多くの雑誌に寄稿の他、NTT東日本の20周年記念誌作成に際しては野球について担当するなどしている。2011、2012アジアシリーズ、2018アジア大会、2019侍ジャパンシリーズ、2020、24カリビアンシリーズなど国際大会取材経験も豊富。2024年春の侍ジャパンシリーズではヨーロッパ代表のリエゾンスタッフとして帯同した。

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