ワンダーコアスマートの意匠創作者について
"腹筋マシン「ワンダーコア」類似品販売疑い 業者を逮捕"というニュースがありました。てっきり、不正競争防止法2条3項(商品形態模倣行為)かと思ったら意匠権侵害でした。なお、見出しには「ワンダーコア」となっていますが、問題になった商品はコンパクトタイプの「ワンダーコアスマート」の方です。
意匠権侵害ということは意匠登録があるはずなので調べてみました。「ショップジャパン」はブランド名で法人名としては「株式会社オークローンマーケティング」です(今知りましたがNTTドコモの関連会社なんですね)。特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)の意匠公報テキスト検索でこの権利者名で検索しても別の健康マシン(身体鍛錬器具)は見つかるものの、ワンダーコアに相当するものはありません。そこで、「意匠に係る物品」として「身体鍛錬器具」を指定し、目視で探すとそれらしいものが見つかりました。意匠登録第1500344号です。
出願人(かつ意匠創作者)は台湾在住の莊進成氏と莊龍飛氏という方です。Shop Wonderという台湾の会社の代表のようです。Googleで検索すると台湾においていくつか運動器具の意匠(特許?)の登録があるようですが中国語なのでよくわかりません。
昨年の11月に上記国内意匠登録の専用実施権(独占ライセンス)を設定している記録があるので、おそらく、両氏からオークローンマーケティングへのライセンス供与が行なわれたのでしょう。どのような条件でライセンスが行なわれたのかはわかりませんが、「ワンダーコアスマート」を含むワンダーコアシリーズは200万台売れているらしいので、一儲けできた可能性もありそうです。
追記:「ワンダーコアスマート」ではないオリジナルの「ワンダーコア」の方も莊龍飛氏名義で登録されていました(第1467448号)。こちらは専用実施権の設定の記録がないので通常実施権を許諾しているものと思われます。