「笑顔うつ病」に共通する症状は?ならないための「別世界」のすすめとセルフケアについて解説
こんにちは、精神科医しょうです。
笑顔うつ病は、人前では明るく通常通りに日常生活を送ることができるため、周りからうつ病を患っていると気づかれないことがほとんどです。
また、患っている本人も病識がないことが多いため、「何かおかしい」と気づいた頃には症状が悪化してしまっているケースが多く見受けられます。
笑顔うつ病を患うと、外では無理に明るく振舞うことができても、家に帰って一人になると、ひどく落ち込み、体が重くて何もできないという状態に陥ることがあります。
今回は笑顔うつ病に共通する症状と気分のまぎらわせ方、季節ごとのセルフケアについて解説したいと思います。
笑顔うつ病でよく見られる症状は?
症状は人によって異なることがありますが、「ひどく憂うつ」「悲しくて仕方がない」「気持ちがふさぐ」「寂しい」「むなしい」「つまらない」といった言葉で表現されることが多くあります。
なかには「すべてが馬鹿馬鹿しく思える」「何の感情もわかない」という方もいます。
言葉はなくても、その表情や態度から抑うつ気分を推測できることも多いものです。
その他にも、気分障害よりも体のだるさなどの身体症状を訴える人や「いつもイライラする」「些細なことでも怒りっぽくなった」という方もいます。
笑顔うつ病は、通常のうつ病に比べると気づきにくいところがあるのですが、些細な気分の変化で気づけるところもあるはずです。
つらい気持ちが2週間以上続く場合は、症状が進行する前に医療機関を受診し、治療を受けるようにしましょう。
笑顔うつ病にならないために自分の中に「別世界」を作る
笑顔うつ病を患うと、気持ちの切り替えが難しくなり、視野が狭くなってしまいます。
そうならないためには、普段から気持ちの切り替えがスムーズに行えるよう、自分の中に「別世界」を持っておくことをおすすめします。
別世界には、簡単に解決できない持続性ストレスを和らげ、脳と体のストレス反応を収める効果が期待できます。
別世界で人間関係を新たに構築できれば、気分転換が可能になり、うつうつとした気分を解消することができるのではないでしょうか。
別世界の主な例としては、以下の通りです。
・ダンスや音楽を楽しむ
・声を出して笑う
・心地よい香りの中で過ごす
・習い事をする
なかには仕事や家事が忙しくて、趣味のために時間を割くのが難しいという方も多いかと思います。
しかし、別世界を作るのはそこまで難しいことではありません。
眠る前に好きな音楽を楽しむ、好きなアロマの香りを満たしたバスルームでゆっくりと入浴を楽しむだけでも別世界は作れるからです。
季節によって異なるセルフケアを
夏が過ぎると気温が徐々に下がり、過ごしやすい日が増えますが、空気が乾燥し昼と夜の気温差が激しくなるので、調子を崩してしまう人が増えます。
心もうつろいやすく、秋になると気力がなくなる「季節性うつ病」に陥る人もいます。
東洋医学では、秋は「肺」が影響を受けやすいと考えられており、呼吸器系のトラブルのほか、免疫力の低下、便秘などにかかりやすい季節だとされています。
特に秋は乾燥しやすい季節ですので、大根やれんこんなどの根菜類、柿や梨などの果物、豚肉などといった体に潤いを与える食材を摂ると良いようです。
笑顔うつ病を始め、うつ病を患わないためにも、食事面からのアプローチで栄養バランスを取ることも大切ですね!
周囲の人が気を付けること
周囲の人は患っている本人に対して、独りよがりな善意の押しつけにならないようにしなければなりません。
現在の相手の状態を見極め、相手のペースを尊重することが最優先となります。
・価値観の押しつけ
「元気なのが一番」「早く忘れた方が良い」という指示的な助言は一方的な価値観の押しつけに過ぎません。
一般論について話すのではなく、聴くことに徹するようにしてください。
・比較する
「自分だったら~」「もっと大変な人はいる」「命があるだけでも良い」などの言葉はつい口から出てしまうことが多いものですが、本人が経験したことは本人にしか分からないものです。
誰かと比べてどうこうというのではなく、本人の気持ちに寄り添うようにしてください。
・話をさえぎる
話す内容が否定的・悲観的になってくると、ついストップをかけがちですが、最後まで本人の話を傾聴するようにしてください。
話をさえぎってしまうと、せっかく開いた心の扉が、再び閉ざされてしまいかねません。
まとめ
笑顔うつ病にならないための生活習慣の一つとして、ストレスのかかる用事は、なるべく午前中に済ませておくことをおすすめします。
夕方や夜にストレスを受けると、睡眠を妨害し心身の回復の邪魔をしてしまうからです。
とはいえ、ストレスがたまる用事を好きなようにコントロールするのは難しいものですよね。
そこで、ストレスの影響をなるべく最小限に減らす努力をする必要になります。
たとえば、ムシャクシャして甘いものをつい食べてしまったり、お酒を飲んで気分を紛らわせたりするのを我慢するなどが心身にストレスをかけない対処法となります。
私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。
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