埼玉県勢最多の8度の全国優勝をしている、さいたま市立浦和高校【サッカーの街・浦和ヒストリー】
110年以上の歴史がある埼玉・浦和のサッカーの歴史。旧浦和市内にある浦和四校(浦和高校、浦和西高校、浦和市立高校、浦和南高校)だけで、21回の全国制覇をする歴史的偉業を成し遂げている。前回の浦和県立浦和西高校に続き、台頭してきたのが浦和市立高校(現さいたま市立浦和高校)だ。
昭和27年に東京大学蹴球部OBの鈴木駿一郎監督を指揮官に迎えて、ショートパス、オープン攻撃を繰り出す新戦法を確立した。昭和33年に関東選手権で初制覇をとげると、翌34年秋の東京国体で決勝までの5試合を得点21失点1で勝ち切る圧勝劇で初の全国制覇。残る高校サッカー選手権も優勝をして浦和西高に続く全国王座への道を一気に駆け上がった。
その後も浦和市立は全国高校選手権に14回出場して優勝4回。インターハイも1回、国民体育大会も3回と、昭和50年代後半から60年代にかけて、全国で圧倒的な強さを見せた。
日本代表で選手、コーチとしても活躍をした、現在は浦和レッズハートフルクラブのキャプテンの落合弘さん、日本女子代表監督としてアトランタ五輪に出場した鈴木保さん、日産で活躍をして、現役後は横浜マリノス初代監督、ベガルタ仙台の監督なども務めた清水秀彦さんから、現在でもJリーグで活躍する選手を多数輩出するなど、日本サッカーを支える活躍をしているOBを数多く輩出している。
昭和21年創部から今年創部75周年を迎える年に、浦和区にあるさいたま市立浦和高校の校庭が人工芝グラウンドとなり、埼玉県内の公立高校としては、さいたま市立浦和南高校に次ぐ、2校目となった。新たな環境を手に入れて、全国大会出場を目指す。