ジム・ロジャーズ 大暴落はいつ起きてもおかしくない
ファイナンシャル・プランナーの花輪陽子です。監修をしたジム・ロジャーズ×渡邉美樹対談『大暴落』(プレジデント社)から、読者にとって役に立ちそうな部分をご紹介します。
4月23日にジム・ロジャーズ氏の自宅で取材をして、次のことを言っていました。
「私が世界について学んだことの 1 つは、誰もが何かを期待している時に、そのことはめったに起こらないということです。何か別のことが起こります。2022 年末には誰もが不況を予想していましたが、それは起こりませんでした。2023年末には誰もが2024年は素晴らしい1年になると見てます。したがって、早くても2024 年に大暴落が来る可能性があります。予想しているものと逆が起こるケースが多いです。」
2023年の年末に多くのアナリストが円高を予測していましたが、2024年には今のところそのような結果になっていません。つまり、多くの方が予測をすることは滅多に起きないので、それを鵜呑みにしてはいけないということが分かります。
ジム・ロジャーズ氏は繰り返し、日本の債務と少子化の問題を指摘し、それを放置すると、円安が加速し続けるリスクがあると述べています。
円安はエネルギーや輸入品などの物価上昇を招き、家計の生活にも直撃します。もちろん、輸出産業や観光など円安がメリットになる企業もあります。そのために各自が資産防衛をしなければならないと言います。
ジム・ロジャーズ氏は大の日本好きです。そのため、日本が安い国になってしまうことを非常に懸念しています。4月29日は1日で為替相場が大きく乱高下するということが起こりました。これまで不安を抱えていた方の中でもこの出来事で目が覚めたという方もいるのではないでしょうか。
日本円が安くなる中、また世界マーケットが不安定になる中、どのように資産を守っていけばよいのでしょうか。
ジム・ロジャーズ氏は自分がよくわかるものに投資をすること、通貨などを分散することを勧めています。2024年は新NISAもはじまり、前半は上昇相場でしたが、気を引き締めて、資産運用を継続させましょう。