「老後資金2000万円ショック」手取りの何割を貯めたら安心できる?
金融庁が老後資金2000万円の蓄えが必要と発表し話題となっていますね。
FPが教える「老後資金2000万円の蓄え必要(金融庁)」の意味でも老後資金2000万円の意味について書きました。
今回は手取りの何割を貯めたら老後まで安心できるのか貯めるべき金額の目安を考えてみましょう。
貯金の目標を立てる際に金額ではなく割合で考えてみましょう。それぞれ収入や支出額が違うからです。そんな中、私がオススメしている目安の割合としては、手取り月収の1/3から1/4です。なぜ、月収の1/3を貯めると安心なのでしょうか。
例えば、月収30万円の家庭が1/3貯金をするとしましょう。それは、20万円で生活をして、毎月10万円を貯めていくということです。つまり、2ヶ月働けば20万円が貯まるので、1ヶ月分の生活費を捻出することができるということになります。これを続けていけば40年で20年分の生活費ができる計算です。つまり、60歳でリタイアしても80歳までは働かなくても生活が可能になります。
1/3なんてとても無理と思う人もいるかもしれません。その場合は1/4でもかなり安心できます。
例えば、分かりやすい例で月収20万円の家庭が1/4貯金をするとしましょう。つまり、15万円で生活をして、毎月5万円を貯めていくということです。つまり、3ヶ月働けば15万円が貯まりので、1ヶ月分の生活費を捻出することができるということ。これを続けていけば30年で10年分の生活費ができる計算です。つまり、70歳でリタイアしても80歳までは働かなくても生活が可能です。
さて、人生100年時代なのでお金の寿命が尽きるのが80歳までではとても心配ですね。しかし、運用をすればお金の寿命をさらに伸ばすことができます。
例えば、2000万円の元金から毎年100万円を取り崩して生活していく場合、5%複利で運用をしながら取り崩していけば100歳以上までお金が持つ計算です。2%複利なら85歳になる前に底をつきます。
海外で暮らしていると国によっては日本ほど社会保障が充実していない国がたくさんあると気が付かされます。インド人の友達と一緒にいると、全くお金を使わないので驚かされます。なぜこんなにも貯めるかというと、失業保険や老後の保障もほとんどない国もあるからです。そのために貯蓄への危機意識が非常に高いのです。日本人もこうした危機意識を貯蓄するモチベーションに変えていきたいですね。