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「あと一人」から同点2ラン!鷹育成のコラスがまた驚異的パワー

田尻耕太郎スポーツライター
ソフトバンク未来の主砲へ、一番右がコラス(筆者撮影)

 6月23日、福岡ソフトバンクホークスの2軍はウエスタン・リーグで阪神タイガース2軍と対戦した。

 また、この日は久留米球場での4年ぶりのホークス2軍戦開催だった。

【6月23日 ウエスタン・リーグ 久留米 2,668人】

阪神     014100010 7

ソフトバンク 001220002 7

<バッテリー>

【T】秋山、石崎、飯田、S福永――坂本

【H】泉、田浦、川原、岡本健、田中――谷川原

<本塁打>

【T】小幡1号 【H】田城2号、長谷川勇3号、コラス9号

<戦評>

 首位阪神を相手に3連勝はならなかったが、土壇場9回2死から4番・コラスが9号2ランを左中間席へ運び引き分けに持ち込んだ。

 先発した泉の乱調を打線がカバーした。泉は3回途中5失点で降板。しかし、1対6の4回、田城の2号ソロと真砂の適時二塁打で反撃。さらに5回には長谷川勇の3号ソロ、田城の中前適時打で1点差に詰め寄った。

 その後2点差に広げられたが、最後まであきらめない若鷹たちが意地を見せた。(了)

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コラス2戦連発「完ぺきだった」

 怪力コラスが2点差を追う9回2死、劇的な同点本塁打を放った。

 阪神福永の外寄りの球を捉えた。「完ぺきだった」。打球は左中間席へと吸い込まれていった。

 キューバからやって来て今季が3年目だが、まだ20歳の若者だ。来日当初は「キューバの大谷」と評され、投手と野手の二刀流に挑戦していた。しかし、昨季から野手一本に。打球の飛距離は既にチームトップレベルと評判で、筑後第二球場では20m以上もある防球ネットを超えて、駐車場の向こうにあるビニールハウスに打球を打ち込んだこともある。

 今年はウエスタン・リーグで主軸を任され、5月は月間MVPに輝いた。23試合に出場して打率.333、30安打、5本塁打、21打点、1盗塁をマーク。安打数と打点でリーグトップ、5本塁打はリーグ2位タイでチームの主軸として活躍した。

キューバトリオ結成なるか

 今月に入り不調だったが、この阪神戦では初戦の第1打席で左翼フェンス二塁打を放ち、その後2試合続けて本塁打を放った。

「新井コーチらと一緒に一生懸命練習したおかげ。逆方向に打つ練習もしている」

 ソフトバンクの支配下登録選手は現在68名。残りは2枠ある。デスパイネ、グラシアルのキューバ砲コンビが中心となり、一軍は交流戦優勝を果たしているが、そこにコラスが加わって「キューバ砲トリオ」を結成できるだけの力は十分につけている。

あとは声がかかるのを待つだけだ。

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。「Number web」でのコラム連載のほかデイリースポーツ新聞社特約記者も務める。2024年、46歳でホークス取材歴23年に。 また、毎年1月には数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。

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