ワールドシリーズにドラフト1巡目は何人!? ヤンキースのエースは全体1位、ドジャースの2人は連番
今年のワールドシリーズは、ロサンゼルス・ドジャースとニューヨーク・ヤンキースが対戦する。
リーグ・チャンピオンシップ・シリーズが終わった時点で、両チームのロースターに入っていた計52人――26人×2チーム――のうち、メジャーリーグのドラフトで指名され、プロ入りした選手は41人を数える。それ以外の11人の出身地は、ドミニカ共和国が4人、ベネズエラが3人、日本が2人に、バハマとキューバが1人ずつだ。
41人を、入団したドラフトの年ごとに並べると、以下のようになる。
同期が最も多いのは、2014年の8人だ。2011年の6人が2番目に多く、2007年と2012年の各4人がそれに次ぐ。ボリューム・ゾーンは、2011~16年。いずれの年も、少なくとも3人がいる。
ジャンカルロ・スタントン(ヤンキース)とフレディ・フリーマン(ドジャース)は、どちらも、2007年の2巡目。全体76位と78位だ。フロリダ・マーリンズ(現マイアミ・マーリンズ)は、スタントンではなく、フリーマンを指名する選択肢もあった、という見方もできる。当時は、2人とも高校生だった。この年の6巡目・全体204位に指名されたアンソニー・リゾーも、高校からプロ入りした。
ドジャースの2人、マイケル・コペックとジャック・フレアティの順位は、さらに近い。2014年の全体33位と34位だ。彼らは、高校生の右投手、という点が共通する。ともに、この夏のトレードにより、ドジャースへ移った。コペックがその前に在籍したのは、ボストン・レッドソックスとシカゴ・ホワイトソックスだ。メジャーデビュー前に、クリス・セール(現アトランタ・ブレーブス)の交換要員として、他3人とともに移籍した。フレアティは、セントルイス・カーディナルスとボルティモア・オリオールズとデトロイト・タイガースに在籍。昨年の夏までは、カーディナルスで投げていた。
ヤンキースのオースティン・ウェルズとドジャースのボビー・ミラーも、2020年の全体28位と29位なので、コペックとフレアティの2人と同じく、1巡目の「連番」だ。もっとも、ミラーは、ポストシーズンのロースターに入っていない。
年を問わず、ラウンド別に分けると、1巡目の選手――1巡目と2巡目の間も含む――が最も多く、14人を数える。なかでも、ワールドシリーズの第1戦と第2戦に登板する、ヤンキースのゲリット・コールとカルロス・ロドーンは、2011年の全体1位と2014年の全体3位だ。ロドーンの前に指名された2人は、メジャーデビューしていない。ロドーンの次、全体4位は、カイル・シュワーバー(フィラデルフィア・フィリーズ)だ。シカゴ・カブスに入団した当時のシュワーバーは、捕手&外野手だった。
一方、ドラフト30巡目以降の選手も、2人いる。ドジャースのケビン・キアマイアーは、2010年の31巡目・全体941位。ヤンキースのティム・ヒルは、2014年の32巡目・全体963位だ。2013年にメジャーデビューし、今年限りで引退することを表明しているキアマイアーは、センターを守り、ゴールドグラブを4度受賞した。
ちなみに、2010年の31巡目には、キアマイアーの6人前に、アーロン・ジャッジ(ヤンキース)がオークランド・アスレティックスに指名されている。地元の高校生ということで、アスレティックスは、断られるのを承知で――万が一の可能性もあると踏んで――指名したのだろうか。ジャッジは、カリフォルニア州立大フレズノ校へ進み、3年後にヤンキースから全体32位指名を受けた。