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小学生男子が将来つきたい職業のトップはネット配信者(2024年公開版)

不破雷蔵グラフ化・さぐる ジャーナブロガー 検証・解説者/FP  
小学生男子は将来どのような職業につきたいと考えているのだろうか(写真:イメージマート)

社会の仕組みを学び、将来の自分の姿をイメージするようになる小学生。その小学生は将来どのような職業につきたいと考えているのだろうか。学研教育総合研究所が公開している「小学生の日常生活・学習に関する調査」(※)の結果から、小学生男子自身が将来つきたい職業の実情を確認する。

最初に示すのは小学生のうち男子に対し、将来つきたい職業を択一で尋ねたもの。上位陣を抽出している。

↑ 将来つきたい職業(小学生男子、上位陣)(2023年)
↑ 将来つきたい職業(小学生男子、上位陣)(2023年)

トップについたのは「ネット配信者」で6.8%。小学生男子の6.8%が将来はYouTuberなどのネット配信者になりたいと思っている。

次いで「警察官」が5.8%、「その他スポーツ選手」が4.7%、「運転士」が4.5%、「エンジニア・プログラマー」「プロサッカー選手」が3.8%。「ネット配信者」だけでなく「エンジニア・プログラマー」のような、インターネット系の新しい職業に憧れを抱く小学生男子が多くいることが見受けられる。

その他スポーツ選手や研究者、会社員などはよく聞く憧れの職業ではあるが、トップに「ネット配信者」が入るあたり、時代の流れを感じさせるものではある。それだけ小学生男子の目には、素晴らしい職業に見えているということだろうか。今の小学生男子にとって、テレビに登場するスポーツ選手や歌手、アイドルよりも、インターネット上でよく見かける、自分だけでなく友達もよく知っているネット配信者の方が、身近で憧れの存在なのかもしれない。

次いでこれを各学年別に区分したのが次のグラフ。空欄の部分は具体的値が公開されていない。

↑ 将来つきたい職業(小学生男子、各学年上位陣抜粋、学年別)(2023年)
↑ 将来つきたい職業(小学生男子、各学年上位陣抜粋、学年別)(2023年)

小学生男子全体ではトップの「ネット配信者」は小学4年生で突出した値が出ているが、小学6年生でも4.0%。「警察官」は小学1年生と2年生で10.0%を示しているが、小学4年生と5年生では公開されるほどの値が出ていない。「公務員」にいたっては、小学6年生で4.0%の値が出ている程度。どの学年でも押しなべて高い人気を持つ職業は「ネット配信者」ぐらい。「エンジニア・プログラマー」が小学校の高学年で人気を博しているのは興味深い。

「ネット配信者」がトップについているが、調査結果報告書では「2021年・2022年・2023年と3年連続で1位となりました」と解説している。また前年では「2020年から続く新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて外に出る機会が減った小学生が多いこと、また「通信機器の利用目的・時間/日」の調査で最も割合が高いのが「動画の閲覧(学習以外の目的)」であったことも、今回のランキングに影響を与えていると考えられる」と説明していた。

また「エンジニア・プログラマー」が上位に入っていることについて、前年の調査結果報告書では「学校でのプログラミングを活用した授業や民間のプログラミング教室の普及、そしてプログラミングを学べるゲーム「マインクラフト」などのヒットの影響を受けて、職業としての関心が高まりつつあるのかもしれない」と説明していた。「ネット配信者」もあわせ、日常生活でよく見かける物事に関する職業、自分が楽しいと思う物事を創生できる職業につきたいと考えるのは、当然の成り行きかもしれない。

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※小学生の日常生活・学習に関する調査

2023年10月27日から11月1日にかけてインターネット経由で、小学生の子供がいる保護者を対象として保護者付き添いの下で小学生本人が回答するように答えてもらったもので、有効回答数は1200人。男女別・学年別で均等割り当て。調査協力会社はクロス・マーケティング。

(注)本文中のグラフや図表は特記事項のない限り、記述されている資料からの引用、または資料を基に筆者が作成したものです。

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(注)グラフ中の「ppt」とは%ポイントを意味します。

(注)「(大)震災」は特記や詳細表記のない限り、東日本大震災を意味します。

(注)今記事は【ガベージニュース】に掲載した記事に一部加筆・変更をしたものです。

グラフ化・さぐる ジャーナブロガー 検証・解説者/FP  

ニュースサイト「ガベージニュース」管理人。3級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)。経済・社会情勢分野を中心に、官公庁発表情報をはじめ多彩な情報を多視点から俯瞰、グラフ化、さらには複数要件を組み合わせ・照らし合わせ、社会の鼓動を聴ける解説を行っています。過去の経歴を元に、軍事や歴史、携帯電話を中心としたデジタル系にも領域を広げることもあります。

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