エコ意識高すぎ!?デンマーク総選挙で「投票用紙が資源の無駄」と話題に
5日に総選挙が開催されるデンマーク。取材のためにノルウェーから首都コペンハーゲンにやってきた。
北欧といっても、選挙活動には小さな違いがいろいろある。
空港から滞在先に向かっている途中、バスの車窓からは出馬する政治家の選挙ポスターがたくさん見えた。
ノルウェーは街頭広告の規制に厳しい国で、運転手の注意を妨げるして、道路広告は規制されている。スウェーデンやデンマークではそんな心配はしないようで、もはや貼りたい放題。
同じ候補者の顔が載ったポスターが何枚も同じ場所に貼られていた。デンマークでは選挙ポスターの場所取り合戦が特に激しそうだ。
「投票用紙の印刷のしすぎは環境に悪い」という気づき
地元のニュースを見ていて、思わず「え?」と読み直してしまったのが、
デンマーク国営局
環境にはよろしくないと疑問を投げかけていた。
つい先日開催されたばかりのEU議会選挙と、今回の総選挙。両方で使用される投票用紙は99トン。
「両方の選挙が同時開催されていたら、紙の量を半分に抑えることができただろう」とも記されている。
このような議論はほかの国では聞いたことがない。グリーンな精神が強い国だ。
それなら、政党のポスターの枚数を規制してみてはどうか。
スーパーの前で政党エコバックを無料配布
滞在地のスーパーで買い物をしたときのこと。
プラスチックの袋は有料なので、私は普段は手持ちのエコバックを使う。買ったサラダなどを持って店の外に出た時、デンマークの政党の女性が、「はい、どうぞ」と大きな白いエコバックをくれた。
店の前にいたので彼女は店員かと思っていたのだが、党員だったか。
便利だったので、エコバックはそのままもらい、商品をいれた。
買い物袋には「袋は再利用しましょう。投票ももう一度しましょう」と書かれていた。EU選が終わった後なので、デンマークでは選挙が二度続く。
滞在先のホストに、「スーパーの前で選挙活動していいんですね」というと、「スーパーの人たち、嫌がっているけどね。政党は朝にはコーヒーとパンを無料配布しているよ」とのこと。
自由な国だなぁ、としみじみ思う。明日はパンとコーヒーをどこかでもらおう。
Photo&Text: Asaki Abumi