薬物違反の出場停止。日本プロ野球は「日数」、メジャーリーグは「試合数」
日本プロ野球の場合、禁止薬物の陽性反応による出場停止は「日数」だ。9月3日、サビエル・バティスタ(広島東洋カープ)は、6ヵ月の出場停止処分を科された。
バティスタの出場停止は、2019年9月3日から2020年3月2日までだ。9月3日以降、広島東洋は17試合を行う。バティスタの出場停止中には、クライマックスシリーズと日本シリーズもあるが、広島東洋が進出できるかどうかはわからないので、ここではカウントしない。
同じ6ヵ月の出場停止でも、処分の始まる時期が違えば、出場できない試合数は異なる。昨シーズン、東北楽天ゴールデンイーグルスにいたジャフェット・アマダーは、薬物違反により、2018年8月9日から2019年2月8日まで、6ヵ月の出場停止処分を科された。8月9日から、東北楽天は45試合を行った。
なお、NPBアンチ・ドーピング調査裁定委員会のリリースによると、検体採取から処分に至るまで、バティスタはアマダーよりも時間がかかった。アマダーの検体採取は2018年6月13日、バティスタは2019年6月7日。処分を科されたのは、8月9日と9月3日だ。
分析機関がアマダーの検体から薬物検出を報告したのは7月23日、バティスタは7月24日。処分までのプロセスも少し違った。アマダーは、面会&弁明の機会(7月30日)とB検体の分析(8月1日)を経たのに対し、バティスタは面会(7月26日)、B検体の分析(8月16日)、弁明の機会(8月21日)と進んだ。
一方、メジャーリーグの出場停止は「試合数」だ。今シーズン、スティーブン・ライト(ボストン・レッドソックス)は、3月28日から6月24日まで、制限リストにいた。ティム・ベッカム(シアトル・マリナーズ)は、8月6日から制限リストに入っていて、そこから外れるのは来年4月30日の予定だ。ライトは3ヵ月、ベッカムは9ヵ月弱。2人とも、1度目の薬物(パフォーマンス向上薬)違反により、80試合の出場停止処分を科された。