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3年想いを貫かれた眞子さま。婚活現場でもコロナ禍で「超・遠距離婚活」が注目度上昇中

植草美幸結婚相談所代表・恋愛・婚活ジャーナリスト 植草美幸
(写真:Natsuki Sakai/アフロ)

■3年間、想いを貫かれた眞子内親王

長らく延期されてきた、眞子内親王と小室圭さんのご結婚ですが、今月26日に婚姻届が提出されることとなりました。

今までの報道を時系列で調べてみると、婚約内定は2017年9月。その後、小室家のトラブルが報じられたことで、2018年2月には宮内庁から延期の発表がなされました。それまでも自由に会われることは難しかったはずですが、小室さんが2018年8月にアメリカ留学してから約3年もの間、眞子内親王と小室さんは対面されることが叶わなかったと報道されています。その間、お気持ちがぶれることなく、お互いの想いを貫かれたこととなります。

もちろん、眞子内親王のご結婚は皇室に関わる事柄ですので、一般的な婚活事例と並列には語れません。しかし、日本とアメリカの遠距離で、コロナ禍や周囲の状況もありまったく会えない時間をも耐えられたことが、お二人の絆を深くした側面もあるのではないかと拝察すると、婚活現場でも共通する事例があります。

■コロナ禍で需要高まる、超遠距離婚活。国を越えた婚活も……

昔から「会えない時間が愛を育てる」と言いますが、会えないことでお互いの良いところや良い思い出を反芻し、新鮮味を失うこともなく、「早く会いたい、会ったらこんなことをしよう」という気持ちにフォーカスできるメリットがあります。

久しぶりに会えた際には、気遣いを失わない間柄で、向き合って話し合いの場を持てるので、かえって深いコミュニケーションができるという側面も。これらは、別居婚のメリットとしても挙げられる事柄でしょう。

婚活現場では、コロナ禍で遠距離婚活も広がっています。リモートワークによって職場と住む場所を近づけなくてもよくなり、お互いの住む場所が近くなくてもいいという考えが広がってきているからです。国内で東京と地方都市の遠距離はもちろん、最近は、国外在住の方との「超遠距離婚活」にも注目が集まっています。

私自身、婚活現場で担当したことがありますが、距離に加えて時差というハードルも加わるものの、お互いの生活のギャップが新鮮に感じられ、メリットもあります。例えば、こんな婚活事例がありました。

■事例1:会えるのは3か月後、弾丸ツアーで婚活

その方は、国際公務員として海外を転々としている34歳の女性。発展途上国を3年ごとに回っていたのですが、婚活のためにまとまった休暇を取って日本に帰国し、2週間で15人とお見合い、3人と仮交際にすすみました。海外へ戻ってオンラインデートをして、1人ずつと向き合っていき、次の休暇が取れる3か月後にはおひとりと真剣交際を進める……というハードなスケジュールで精力的に国際婚活をされました。

彼女は、「この人に会うために日本に帰るという思いがモチベーションにつながり、3か月会えないから次あったらこんなことを話そう、何をしようと話すのがとても楽しく、募る恋を感じられたし、絆が強まった」と話してくださいました。

■事例2:「危険な国」の吊り橋効果で成婚

中南米の国で、宅配業を行っている男性がいました。海外で生活しているからこそ、日本の女性と出会いたいということで、長期休暇3週間で日本に滞在し、その間にお見合いをすることになりました。そこで引き合わせた31歳の女性が、好奇心が強く柔軟な性格で、彼にぴったりマッチして、そのまま3週間どっぷりと交際期間を楽しみました。

その国は中南米で最も危険な国と言われたこともあり、スリリングなエピソードも多数で、吊り橋効果もあったのでしょう。帰国後も毎日電話をし、会いたい気持ちが募り、最終的には1日4時間電話をすることもあったそうです。時差も大きく、彼女は夜の12時~朝の4時まで寝ないで夢中で話していたそうです。結果、直接会ったのは1度だけで、彼のもとに飛び、現地で結婚生活を送っていらっしゃいます。

ただし、駐在員でも現地の治安によっては、パートナーや子どもを連れていけないケースも。海外生活を前提とする場合、宗教上の違いや、暮らし、食べ物などのギャップにも目を向けるようアドバイスしています。

■事例3:年収に迷い……米在住男性とのお見合い

もう一つ、日本在住の会社員とアメリカ在住の男性のお見合いの事例もありました。女性は33歳の外資系会社員で、大学時代と20代の頃に数年の留学経験があり、ニューヨークに住んでみたいということで、アメリカ在住の男性2名とお見合いを実施しました。

男性Aさんは44歳の会社員、米国の有名大学卒のエリートで年収5000万円でした。もう一人の男性Bさんは35歳の弁護士で、近々ニューヨークに移る予定で、現在の年収は700万円でした。

最初は、若くてスマートな印象のBさんに心惹かれていたのですが、金銭面の不安を総合的に考え、Aさんと仮交際を進める結果になりました。Bさんの年収は日本では十分高給ですが、物価の高いニューヨークに2人で移り住むと考えるとやや不安になるのも頷けます。

憧れから2人ならどうにか生きていけるだろうと楽天的に考えがちですが、物価の違いなどの金銭面も、現地での生活基盤を冷静に考える必要があります。

■会えない時間もポジティブに変換を

コロナ禍になり、婚活現場も大きく変化しています。結婚相談所ではオンラインでの面談やお見合いも増えていますし、オンラインで婚活のお相手とおしゃべりをするのはもちろん、交際中のデートもオンラインで行う方も増えています。

自宅で過ごしながらオンラインでつながり、食事をしたり、家事をしたりという、お互いのリラックスした日常を見せられることで、結婚生活をイメージしやすいというメリットもあります。

コロナに限らず、会えない時間をネガティブにとらえるのではなく、幸せな未来へとつなげていけるとよいですね。

結婚相談所代表・恋愛・婚活ジャーナリスト 植草美幸

千葉県出身。青山学院大学卒業。結婚相談所マリーミー代表、恋愛・婚活アドバイザー。1995年に、アパレル業界に特化した人材派遣会社、株式会社エムエスピーを創業。そこで培ったコーディネート力を活かし、2009年、結婚相談所マリーミーをスタート。以後10年以上にわたり年間約1,000組の恋愛・結婚に対するアドバイスを行い、業界平均15%と言われる成婚率において、約80%の成婚率(※)を記録している。『結婚の技術』『婚活リベンジ!』など、著書は計14冊。メディア出演の他、地方自治体をはじめとした講演依頼も多数。(※) 成婚退会者数÷全体退会者数で算出。

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