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【JAZZ】荒武裕一朗&門馬由哉 Special DUO “Sound Factory”@BAJ

富澤えいち音楽ライター/ジャズ評論家
荒武裕一朗『I dig it !』
荒武裕一朗『I dig it !』

“ジャズの醍醐味”と言われているライヴの“予習”をやっちゃおうというヴァーチャルな企画“出掛ける前からジャズ気分”。今回は、荒武裕一朗と門馬由哉のデュオ・ユニット“Sound Factory”。

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荒武裕一朗のピアノを聴いていると、いつも“和魂洋才”という言葉が脳裏に浮かんでくる。古武道の精神を内面に秘め、叩き出す音は誰よりもジャズであろうとしている。彼のサウンドが力強いだけでなく、繊細な部分も兼ね備えているのは、そんな二面性があるからだと思っている。

その二面性は活動にも表われている。ピアニストとして精進する一方で、ジャズ・シーンの底上げをしようという意欲的な自主企画のライヴも重ねてきた。Music make us one !! と題されたそのライヴには、彼の情熱を共有する熱いミュージシャンたちが参加し、キャパシティの大きなホールを埋める実績を残してきている。

レギュラー活動に発展した鍵盤と弦のコラボレーション

ブルース・アレイ・ジャパンの舞台に登場するデュオ“Sound Factory”は、荒武裕一朗が新たに結成したユニットだ。この2人の出逢いは、2014年4月に遡る。場所は同じくブルース・アレイ・ジャパン。荒武裕一朗が行なったソロ・ピアノ・ライヴに、ゲストで呼ばれたのが門馬由哉だった。

当夜はさらに、山添ゆかをゲスト・ヴォーカルに迎える。関西圏を拠点に活動する彼女は、トランペットやピアノを経てからヴォーカリストをめざしたという経歴の持ち主だ。

ソロ+ゲストだった前年からデュオへと発展したこの新たなプロジェクト。ヴォーカルを交えて今年はどんな“つながり”を残してくれるのかーー楽しみにしたい。

では、行ってきます!

●公演概要

2月19日(木) 開場18:00/開演19:30(2セット)

会場:ブルース・アレー・ジャパン(目黒)

出演:Sound Factory<荒武裕一朗(ピアノ)、門馬由哉(ギター)>、Guest:山添ゆか(ヴォーカル)

♪「Movie Star」荒武裕一朗(p)&門馬由哉(g)デュオ 【Sound Factory】2014.08.12.Blues Alley Japan

音楽ライター/ジャズ評論家

東京生まれ。学生時代に専門誌「ジャズライフ」などでライター活動を開始、ミュージシャンのインタビューやライヴ取材に明け暮れる。専門誌以外にもファッション誌や一般情報誌のジャズ企画で構成や執筆を担当するなど、トレンドとしてのジャズの紹介や分析にも数多く関わる。2004年『ジャズを読む事典』(NHK出版生活人新書)、2012年『頑張らないジャズの聴き方』(ヤマハミュージックメディア)、を上梓。2012年からYahoo!ニュース個人のオーサーとして記事を提供中。2022年文庫版『ジャズの聴き方を見つける本』(ヤマハミュージックHD)。

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