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前線北上で関東以西は再び下り坂…雨多い今週の洗濯日和はいつ?台風21号の影響見通しも:気象予報士解説

植松愛実気象予報士・防災士・野菜ソムリエ
29日9時の予想天気図(気象庁HPより)。秋雨前線が北上し関東以西で雨域が拡大。

29日は本州付近で前線が北上し、関東から西の地域では時間とともに雨の範囲が広がるでしょう。
そして沖縄の南にある台風21号は28日から暴風域を伴い始めていて、29日のうちに「強い」勢力に発達する予想となっています。日本列島に影響が出始めるタイミングはいつなのか、そして雨が多い今週の列島でいつが洗濯日和なのか、気象予報士が解説します。

29日は関東以西でひんやりジメジメ

29日(左)朝、(中)昼過ぎ、(右)夜の天気分布予報(気象庁HPを元に作成)。
29日(左)朝、(中)昼過ぎ、(右)夜の天気分布予報(気象庁HPを元に作成)。

29日は日本海側や北日本では広く晴れ間が出る見込みですが、関東~沖縄では曇りや雨でしょう。
朝のうちは雨が降るところが少ないものの、時間とともに雨の範囲が広がり、夜には日本海側の北陸~九州北部も雨となる予想。関東も夜は雨脚が強まりそうです。

また、関東以西は気温が上がらず、日中でも肌寒いところが多いほか、関東など夜になって朝よりも冷えるところが出てくるでしょう。

台風21号は「転向の位置」が焦点に…すでに「大雨警報の可能性」発表も

台風情報(気象庁HPより)
台風情報(気象庁HPより)

大型の台風21号は発達しながら北西方向に進んでいて、今後31日(木)〜1日(金)頃に台湾に最接近し、このタイミングで沖縄の先島諸島にももっとも近づきそうです。

さらに1日(金)頃には北東方向に向きを変えて2日(土)〜3日(日・祝)には西日本に近づく見通し。
このように向きを変えることを「転向」と言いますが、転向する地点が少しずれるだけでその後の進路が大きく変わることがあるため、本州付近への影響の大きさはこの転向の位置次第となりそうです。

週間予報(気象庁HPを元に作成)。
週間予報(気象庁HPを元に作成)。

いずれにしても1日(金)頃には、台風が近づく前に本州付近に前線がかかり始める予想なので、30日(水)は西日本、31日(木)は東日本で今週の「貴重な洗濯日和」になる見込みです。

台風が転向した後は一気にスピードを上げる見通しで、すでに西日本や北陸では31日(木)~2日(土)にかけて「大雨警報の可能性」を発表している地域も。
今回は台風が遠い段階から、その動向に注目です。

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気象予報士・防災士・野菜ソムリエ

気象予報士・防災士として講演・執筆を行う傍ら、野菜ソムリエ・食育インストラクター・薬膳マイスターとして出張料理人(一般家庭での作り置き代行)としても活動。NHK・民放各局で気象キャスターを歴任し、報道の現場や防災、気候変動・地球温暖化に関する最新情報にも詳しい。著書に『天気予報活用ハンドブック~四季から読み解く気象災害』(竹下愛実名義・共著)がある。

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