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当事者目線で考える僕らの「生存戦略」公開会議『ひきこもりUXフェス』開催

池上正樹心と街を追うジャーナリスト
(写真:アフロ)

僕らが生きていくために、『いま必要なこと』とは何なのか。

支援者ではなく、そんな当事者目線で「生存戦略」を一緒に考えようというイベント『ひきこもりUXフェス』が4月16日(土)、東京都大田区産業プラザPioで開催される。

UXとは、ユーザー・エクスペリエンス(利用者体験)の略。

今回は、「ひきこもり生存戦略」をテーマに、生きづらい世の中を生き延びるために必要な「知恵」と「つながり」を手に入れるため、参加者が出会いと交流の場を自由に選択できるよう工夫されている。

いわば“ひきこもり文化祭”のようなイベントで、当事者たちが企画主催する会としては、筆者が把握する限り、国内最大規模を誇る。

主催者の「ひきこもりUX会議」は、ひきこもり経験者や家族が当事者目線で「新しい生き方」を提案していくグループ。前回は、当事者たちの思いを「Tedカンファレンス」方式で社会に伝えようという初めての試みを2014年11月に行い、満席となる300人以上が全国から詰めかけた。

今回は、「働く」「マイノリティ」「家族」「行きづらさをどうする」のテーマごとにゲストを招いて、トークが行われる。その後、それぞれ参加者も交えたアフタートークのコーナーもできた。

また、当事者団体や家族会、支援団体など約20団体のブースが設けられる。

さらに、「交流スペース」では、午前11時30分から「不登校新聞社こども若者編集会議」、午後2時からは当事者・経験者による交流・親睦のためのサークル「STEP」の定例会なども、特別に見学できる。

そして、疲れた参加者のために、休憩するための「非行流スペース」なども利用できる。

ブースの一角では、午後1時から“いるだけ店長”の「しんごにぃにぃ」こと川初真吾さんによる「ひきこもり居酒屋」(持ち込み制)も開店。いま話題の「TVタックル問題」なども肴に酒を飲み、だらだら語り合うのだとか。

さて、僕らの「生存戦略」公開会議、どんなことになるのやら。

日時:4月16日(土)午前11時~17時 当日受け付けOK

会場:東京都大田区産業プラザpio2階

入場料:一般300円 ひきこもり当事者0円

問い合わせ: ひきこもりUX会議http://uxkaigi.wix.com/uxkaigi

心と街を追うジャーナリスト

通信社などの勤務を経てジャーナリスト。約30年前にわたって「ひきこもり」関係の取材を続けている。兄弟姉妹オンライン支部長。「ひきこもりフューチャーセッション庵-IORI-」設立メンバー。岐阜市ひきこもり支援連携会議座長、江戸川区ひきこもりサポート協議会副座長、港区ひきこもり支援調整会議委員、厚労省ひきこもり広報事業企画検討委員会委員等。著書『ルポ「8050問題」』『ルポひきこもり未満』『ふたたび、ここから~東日本大震災・石巻の人たちの50日間』等多数。『ひきこもり先生』や『こもりびと』などのNHKドラマの監修も務める。テレビやラジオにも多数出演。全国各地の行政機関などで講演

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