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相次ぐ無料キャンプ場閉鎖のワケ 利用者マナーの悪化が原因だった!

モロケン/MorokenGo旅とキャンプのYouTuber

新型コロナウイルス感染拡大防止のため密を回避しつつ、週末はキャンプを楽しむキャンパーも多いのではないのでしょうか?アニメやYouTubeの影響もありキャンパー人口は増加しており、ブームといえるでしょう。

また有料で利用できるキャンプ場もありますが、特に無料で利用できるキャンプ場はキャンパーにとって有難い存在です。

しかし、我々キャンパーに危機的状況が迫っています。なんと利用者マナーの悪化によって、多くのキャンプ場が閉鎖しているのです!

新型コロナウイルス感染拡大防止の観点のみならず、利用者マナーの悪化により近住民からの苦情が理由で閉鎖を余儀なくされています。

そんな中、2021年4月20日 岐阜揖斐川町 粕川オートキャンプ場のキャンプ、バーベキューの永久禁止が発表されました!

揖斐川町のホームページでは、永久禁止の理由として、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点と近隣住民からの苦情が理由として挙げられています。

同じく2021年度以降閉鎖した北海道洞爺湖町 湖畔キャンプ場の閉鎖理由として、北海道洞爺湖町のホームページでは以前から湖畔のあり方について問う声があったことと新型コロナウイルス感染拡大防止の観点が理由として挙げられています。

爺湖町ホームページでは、なぜ近隣住民からあり方を問う声が上がったのか理由は記されていません。しかし室蘭民報では利用者のマナーの悪化が、公園のあり方を問う声になったと報じています。

どちらのケースも新型コロナウイルス感染拡大防止と近隣住民の苦情が理由として挙げられています。

しかし一般的な公園などは騒音の問題などがあっても、閉鎖とまではいきません。

ではなぜなぜ無料キャンプ場は閉鎖してしまうのでしょうか?それは無料キャンプ場という場所の性質が理由です。

そもそも無料のキャンプ場とは、自治体が管理している公園の利用用途の1つです。つまり公共の場である為、多くの人がその場を利用することが目的であり、キャンパーは利用者の一部です。散歩やストレッチ、屋外レクリエーション、キャンプなど様々な目的を持った利用者が公園を利用するという姿が、行政の定めた公園のあり方なのです。

つまり、無料のキャンプ場を自治体が管理しているのではなく、管理している自治体が利用用途の一部としてキャンプを許可しているのです。公園はキャンパーだけの場所ではありません!

無料キャンプ場とはキャンプをする場所ではなく、「キャンプをしてもいい場所」といえるでしょう。当然、利用者のマナーが悪く火の不始末による火災やゴミが散乱するなど、その場の環境を乱す行為が多くなり、管理している自治体が改善不能であると判断すれば、閉鎖するしかありません。そして放置されたゴミなどを回収し処理をおこなうのは、管理している自治体の仕事になってしまいます。

また無料キャンプ場の近隣に住宅がある場合も多く、バーベキューなどの煙や臭い、キャンパー達による騒音は近隣住民の生活環境を悪化させます。そうなると当然、自治体に苦情が寄せられこちらも改善できない場合は閉鎖するしかありません。

私有地の一部である有料キャンプ場は、利用者が金銭を支払い、支払われた金銭によって施設であるキャンプ場が管理されます。

ですが公共の場である、無料キャンプ場にそういったサービスはありません。多種多様な目的によって利用される公園の基本的な管理のみであり、キャンプのみといった特定の利用目的を優遇することはありません

では無料キャンプ場が閉鎖してしまう原因から、お世話になっているキャンプ場を守る為、我々キャンパーに出来ることを考えてみましょう!

①キャンプマナー向上

利用する前と利用した後で環境を変えない為に、キャンプマナーが役立ちます!

キャンプマナーはキャンプ場の環境維持に役立つものです。

代表的なものとしては火の扱いです。焚き火台を使わず地面の上で直接焚き火をおこなうと、焚き火が終わった後は地面が真っ黒に焦げてしまいます。さらに周りの落ち葉や枯れ草に引火して、火事の原因にもなってしまいます。焚火をする際は直火をせず必ず焚火台を使用し、防炎シートなどを使用しましょう。

この様にキャンプ場の環境や安全の為に、キャンプマナーが存在しています。マナーについて解説している、サイトや書籍があるので今一度、確認してみましょう。

防炎シート(Yahoo!ショッピング) 

②環境の美化

利用した後の環境を美化することは、後の利用者の為になります。サイト付近に落ちているゴミなどを少しでも拾う事が多くのキャンパーに広まれば、結果的に大量のゴミが回収されることになります。

③キャンプ場の近隣住人を思いやる

近隣住民からの苦情は深刻な問題です。キャンパー達が「今日だけだから」と深夜まで騒いても、翌日他のキャンパーが同じ様に騒いでしまうと、近隣住民からはキャンパー達が毎日深夜まで騒いでいる様に見えます。騒音問題は数あるご近所トラブルでも、深刻な事態に陥りやすい事柄です。

また薪を割る音、車の音など人の騒ぎ声以外にも深夜になると目立つ音は沢山あります。クワイエットタイムを意識し、静謐な夜を楽しみましょう。

④過密であれば引き返す勇気を持つ

北海道洞爺湖町 湖畔キャンプ場では過密な状態であったと室蘭民報は報じています。過密な環境は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点のみならず、手洗い場などの施設が想定している利用者数を超過することで備品の消耗や清掃の頻度が高まります。人が多くなれば、騒音のリスクも上がります。

休日の楽しみをみすみす諦めてしまうことは残念ですが、人的環境のみならずキャンプに適していないコンデションで無理に進めてしまうことはトラブルの原因になるといえるでしょう。

今後、キャンプブームが落ち着いた際、思い入れのあるキャンプ場が閉鎖されていた・・・なんてことがない様に、次のキャンプも気持ちよく楽しむ様に心がけてみてはいかがでしょうか?

旅とキャンプのYouTuber

唯一無二の映えるキャンプ動画を配信しています。元福岡県警察官で現在はYouTuber。九州でSNSのサポートをする会社ミセカタのスタッフ。SNS上の見せ方や見え方を考えている人です。本名:諸藤健太郎。

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