子どもってどう叱ったらいい?上手な叱り方とNGな叱り方を幼児教育講師が教えます!〜前編〜
こんにちは!幼児教育講師のTERUです!
今回は『子どもの叱り方』をテーマにお話しさせていただきます。
叱るより褒めることのが大事!それは確かです。
もちろんそれは前提ですが、「それでも叱らなくてはいけないときはあるよね」ということでお話をさせていただきます。
今回の内容の中から、皆さんが特に大事だなと感じたことを1つでも実践していただけたら嬉しいです。
【叱られることで分かること】
私は、幼少期に叱られた経験って実は大事だと考えています。
幼少期に全く叱られずに育ってきた子は人の痛みが分かりません。
親から言葉を通じて、ダメなことはダメだとズバッと言われたり、時には体をグイッと引っ張られていけないことを止められたり、そういった心と体の痛みの経験が人の痛みを分かる元だと思うのです。
自分の心の痛みと他人の心の痛みを感じるための脳の場所は同じです。
叱られないで育った子は人の痛みを理解できないため、叱られた経験がある子と比べて100倍の攻撃性が出るという研究結果もあるようです。
しつけで心の痛みを感じることはとても大切なのです。
そして、子どもが社会に出れば嫌でも叱られることがあります。
叱られた経験が全くない子は、それだけで挫折してしまうこともあります。
なので、叱りすぎはもちろん良くないですが、叱られた経験があるということは、子どもの社会に出る準備としてもとても大切なのです。
【叱るという行為の大前提】
- 叱って言うことを聞かせる方法は持続しない
- 頻繁に使うと効果が下がる
『叱る』は必殺技のようなものです。
人は強制されたことはやりたくないですし、やったとしても形だけになるものです。
本当に習慣化や継続をさせたいなら、叱るのではなく自分からやりたくなるような環境を作るのが一番です。
そしてもうひとつ大事なのは、『叱る』と『怒る』の違いを理解するということです。
簡単にいうと、親の感情がむき出しになっているのが『怒る』です。
『怒る』は親が自分の感情をスッキリさせたいという動機のもと行われます。
そして、親の感情がなるべく動かず子どものために行われるのが『叱る』です。
まずは、感情が抑えられないような状態で子どもに言葉を発すると、叱るではなく、ただの怒っている行為になりやすいので気を付けていただけたらと思います。
それではここから、子どもの叱り方20の鉄則について1つ1つご紹介していきます。
【子どもの叱り方20の鉄則】
1.どんなときに叱るのかを決める
まずは子どもを叱るケースを決めておく。これが叱るプロになる基本です。
私は、叱るのは
- 「危険行為」
- 「迷惑行為」
- 「人の道に反した時」
この3つのときだけがベストだと思っています。
それ以外のことは、叱るのではなく
- 諭す
- 子どもの話をちゃんと聞いていく
- 子ども自身に考えさせる
など、他の方法で子どもに伝えていけると良いですね。
今この瞬間に叱らないと一生後悔させることになると思ったときだけにしましょう。
2.能力では叱らず、しつけという面で叱る
子どもを叱るとき、能力が不足していることで起きてしまったことは絶対に叱ってはいけません。
- プリントがスムーズに出来ない
- 字が書けない
- テストの点数が悪い
- サッカーの試合でできていたプレーが上手くできない
- 勉強が習慣にならない
これらはすべて能力的なことです。
最後の「勉強が習慣にならない」ということは能力ではないのでは?と思うかもしれませんが、習慣化は意思力や決断力など立派な能力を必要とする行為ですので、叱ってはいけない対象です。
3.なんで叱られているのかをちゃんと伝える
叱るときに、子どもだからと考えて理屈を抜きにしてとにかく「〇〇はダメでしょ!いい?わかった!?」と叱る方がいます。
これでは子どもは次の改善ができません。
子ども扱いせずにちゃんと何がいけないのかを論理的に説明する必要があります。
4.短く叱る
長くだらだら叱るのはNGです。
理想は1分以内を心がけましょう。
長くダラダラ叱ると、叱られるというマイナスの行為がどんどん子どもに悪い印象として残っていきますし、聞く気も失せていくものです。
大人も、会社で上司から叱られているときに叱られている時間が長いと、徐々に「長いなぁ、早く終わらないかなぁ」「早くあの仕事やらないと納期間に合わないんだけどなぁ」と上司の言葉から自分の意識が離れていってしまいますよね。
5.昔のことを引っ張りだしてこない
今叱られていることと関係ないのに
・「ほら昨日も〇〇だったでしょう」
・「この前〇〇したばかりでしょ」
というように、昔のことを引っ張り出してくるのはNGです。
今のことと関係ないことを掘り返されると、子どもの頭の中はパニックです。
一番伝えたいことがまっすぐ伝わらなくなってしまいます。
6.人と比べて叱らない
・「なんであなたはそんなことをするの?お姉ちゃんはそんなことしないわよ」
・「お友達は誰もそんなことしてないでしょ?」
などといった、人と比べる叱り方は子どものプライドを傷つけてしまいます。
それを繰り返させれると、自尊心を傷つけてしまう恐れがありますし、人と比べる価値観を植えつけてしまうことにもなります。
「お兄ちゃんはもっと成績が良かったよ」なんていうのは最悪ですね。
いかがでしたでしょうか?
次回は後編⑦〜⑳をお届けしますので楽しみにお待ちください。
皆さんの子育てを応援しています!