XRIM-4の復活となる海上自衛隊の新型艦対空ミサイル
8/31に発表された防衛省の平成29年度概算要求に、海上自衛隊の護衛艦に搭載する新艦対空誘導弾の開発予算が掲載されていました。それは陸上自衛隊の03式中距離地対空誘導弾改(03式中SAM改)にブースターを取り付けて長射程化するものでした。
03式中SAM改は本来、海上自衛隊向けに開発され不採用となっていた艦対空誘導弾「XRIM-4」の流用です。それが改修を経て再び海上自衛隊に採用されるという復活劇を果たすことになりました。XRIM-4自体も航空自衛隊の99式空対空誘導弾(AAM-4)の技術をベースに開発されており、陸海空の自衛隊が共通の派生技術を持つ対空ミサイルを採用することになります。
03式中SAM改をベースとした新艦対空誘導弾は、短距離艦対空誘導弾「ESSM」と長距離艦対空誘導弾「SM-2」の中間の射程を持つ事になるでしょう。イージス艦以外の護衛艦を中心に搭載され、広域防空を行うことが可能になります。
(2016年9月18日追記:新艦対空誘導弾に付いて新たな情報では、長距離艦対空誘導弾「SM-2」やその後継の「SM-6」並みの長射程を目指していることが分かりました。)