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H3ロケット4号機が10月20日に打ち上げ 防衛通信衛星「きらめき3号」を静止軌道に投入

H3ロケット 出典:JAXA

JAXAより、H3ロケット4号機が10月20日に打ち上げ予定であることが発表されました。本記事では、次回のH3ロケットが打ち上げる衛星「きらめき3号」についても詳しく解説していきます。

■10月20日にH3ロケット4号機を打ち上げ!

H3ロケット 出典:JAXA
H3ロケット 出典:JAXA

H3はJAXAと三菱重工業により開発された国産新型ロケットです。2023年3月の1号機の初打ち上げでは失敗してしまいましたが、2024年3月の2号機では性能確認用ペイロード、2024年7月の3号機では地球観測衛星「だいち4号」の打ち上げに成功しています。

そして、10月20日(日)午後3:42~5:30の間に4号機の打ち上げを行うことが発表されました。搭載する衛星は、Xバンド防衛通信衛星「きらめき3号」が打ち上げられます。主に防衛省が使用する衛星で、自衛隊の部隊間通信に使用される模様です。今までにも、「きらめき1号(2017年1月)」「きらめき2号(2018年4月)」が打ち上げられており、日本の英知を結集した「天空に美しく光り輝く」衛星という意味が込められているとのことです。

■衛星は初となる静止軌道へ投入、打ち上げ形態は1~3号機と同一

H3ロケット打ち上げ形態 出典:JAXA
H3ロケット打ち上げ形態 出典:JAXA

今回の打ち上げでは、H3ロケットとしては初めてとなる高度3.6万kmの静止軌道へ衛星を投入します。静止軌道とは、地球の赤道上空を自転と同期しながら周回する軌道を指します。地上から見た衛星は空中で静止しているように見えるため、「静止軌道」と呼ばれています。

打ち上げ形態は1~3号機と同様で「H3-22S型」です。H3の構成は大きく分けると、最も推力の大きい第一段エンジン、その次に大きい第二段エンジン、そして、ロケットの周りに取り付けられているブースター、先端に衛星などを搭載するフェアリング、があります。持っていく荷物や到達する軌道によりエンジン数とロケットブースターの本数が異なり色々な組み合わせがあります。

「22S型」というタイプの最初の2は、メインエンジンの個数を表しています。JAXAの発表によると、今のところ、メインエンジンは2基か3基を選択できるようです。次の2は、固体ロケットブースターの数です。最大で4個のブースターを取り付けることができます。

そして、Sはフェアリングが全長約10.4メートル、直径約5.2メートルのショートタイプであることを示しています。その他にも、全長16.4mの「ロング」、ロングの直径を5.2mから5.4mに拡大した「ワイド」という3種類のサイズがあり、搭載する衛星の大きさなどによって使い分けられます。また、H3のフェアリングではロング形態の下部を外すとショート形態にも換装でき、コンポーネントを共通化することで打ち上げの柔軟性の確保、開発費の削減に貢献しています。

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