大谷ではない投手2人が打ちまくる。「初打席から3打数3安打」と「2試合連続ホームラン」
5月4日、メジャーリーグ3年目のディラン・シース(シカゴ・ホワイトソックス)とワスカー・イノーア(アトランタ・ブレーブス)は、それぞれ別の球場で先発マウンドに上がった。シースは6イニングを投げて無失点、イノーアは7イニングを1失点(自責点0)。どちらも白星を手にした。
この日、ピッチング以上に目を惹いたのは、彼らのバッティングだ。シースは二塁打1本を含む3打数3安打を記録し、イノーアは満塁本塁打を打った(写真)。
登板した投手が、長打を含む1試合3安打は、2019年7月18日のスティーブン・ストラスバーグ(ワシントン・ナショナルズ)以来。グランドスラムは、2018年6月23日のアンソニー・デスクラファーニ(当時シンシナティ・レッズ/現サンフランシスコ・ジャイアンツ)以来だ。そう昔のことではない。
ただ、シースはこれまで、メジャーリーグだけでなくマイナーリーグでも、打席に立ったことがなかった。初打席から3連続安打。代打を送られ、4打席目には立たなかった。現時点の通算スラッシュライン(打率/出塁率/長打率)は1.000/1.000/1.333だ。
一方、イノーアは、4月23日が2打数2安打、4月28日が3打数2安打、5月4日が3打数1安打。どの日も長打を1本ずつ、二塁打、ホームラン、ホームランを打ち、3試合とも打点を挙げている。その前の5打数0安打を含めても、シーズン全体で13打数5安打、2本塁打、6打点、スラッシュラインは.385/.385/.923だ。投手として2本以上のホームランを打っているのも、4打点以上を挙げているのも、イノーアしかいない。
イライアス・スポーツ・ビューローによると、同じ日に登板した投手2人が、それぞれ3安打とグランドスラムを記録するのは、1950年9月24日のネッド・ガーバー(3安打)とアーブ・パリーカ(満塁本塁打)以来だという。
ちなみに、登板時の大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)のスラッシュラインは.500/.571/1.167だ。6打数3安打、二塁打とホームランが各1本、3打点。ホームランは、4月4日にシースから打っている。