アンタ柴田さんの元妻とファンキー加藤さんとの不倫騒動はなぜそれほど炎上しないのか
歌手のファンキー加藤さんが、お笑い芸人アンタッチャブル・柴田英嗣さんの妻Aさんとダブル不倫をしていたという報道がなされた。Aさんは柴田さんと離婚したが、現在は妊娠しており、出産予定だそうだ。加藤さんは子どもを認知し、養育費を支払う予定だという。
ファンキー加藤さんと柴田さんは友人だということ、ファンキー加藤さんが離婚しないまま子どもをもうけたことなど、スキャンダラスな要素は多かった。しかし同じ不倫問題でトラブルになったベッキーさんや矢口真里さんなどに較べると、事の次第の重さの割には、ネットでのバッシングはやや軽めのように思われる。
ひとつには、ベッキーさんや矢口さんたちの場合とは違い、ファンキー加藤さんが即座に謝罪し、すべてを認めたことにある。よくいわれることであるが、矢口真里さんは謝罪の機会を逃した。それに学んだベッキーさんは謝罪会見の迅速さだけはあったが、不倫を認めず嘘をついた。この点が、さまざまな憶測やバッシングの「ネタ」を提供した格好になった。対して、自分から報道されていない浮気までを暴露した乙武洋匡さんは、バッシングのおさまりは早かった。もちろん確かに、浮気に対しては女性よりも男性に寛大であるという傾向もある。Aさんが一般人であったのも幸いしただろう。
しかしなによりも、アンタッチャブルの柴田さんの対応が素晴らしかった。
元妻Aさんにも「子どもを守っていってくれれば」いいと応援し、さらにその彼女に対して誠意をみせて欲しいと注文を付けたうえで、「これを機に大きくなってほしい」とエールまで送っているのである。またさらに自分の過去の浮気を反省したうえで、
この騒動で最大の「被害者」といえる1人が、2人を非難するどころかむしろ応援し、サポートまですると明言しているのであるから、「柴田さんが可哀想」と被害者に同一化してバッシングすることが不可能になっている。もちろん柴田さんは、過去には「俺も怒ったし、悲しんだよ」といった人間らしい感情も認めたうえで、いまは応援すると決めたというのだから、外野は何もいうことができない。むしろ偉い、よくできていると称賛すべき物語になっている。
ベッキーさんの騒動のお相手のゲスの極み乙女。の川谷絵音さんは、ライブのMCで「すごいネットとかでみんな謝れって言うけど世間の誰に謝ればいいの?」と発言して、さらにバッシングされた。おそらくバッシングを鎮めるために必要な発言は、「妻には誠心誠意謝った(から放っておいてくれ)」だったのではないだろうか。アンタッチャブルの柴田さんがやったことは、「自分たちの問題は自分たちで片を付けたのだ。だから外野は口出し無用だ」と、問題を完全に「自分たちの問題」と位置付けることだった(もちろん、ファンキー加藤さんの妻は不在であるものの)。
橋下徹元大阪市長も「僕は妻と子供に謝り続けるしかない」と、浮気騒動を「自分たち家族(だけ)の問題」と位置付けたことで、バッシングは早々に終息した。バッシングを封じるには、「××さんが可哀想」という同一化や代弁の回路を早々に封じることだろう。
矢口真里さんとベッキーさんがなぜ叩かれ続けるのかについては、また次回。