オートバイのあれこれ『高性能より好感触を。ヤマハ初の大型バイク』
![](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/dk/expert-image/rotti/article/01737429/title-1713447448491.jpeg?exp=10800)
全国1,000万人のバイク好きたちへ送るこのコーナー。
今回は『高性能より好感触を。ヤマハ初の大型バイク』をテーマにお話ししようと思います。
1970年(昭和45年)、ヤマハは初めてとなるビッグバイクをリリースしました。
その名も『XS-1』。
![▲XS-1〈1970/画像引用元:ヤマハ発動機〉](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/dk/expert-image/rotti/article/01737429/image-1713447645794.png?fill=1&fc=fff&fmt=jpeg&q=85&exp=10800)
排気量650ccのバーチカルツイン(並列2気筒)エンジンに、端正&スリムなボディデザイン。
ホンダのCBやカワサキのZが男性的な迫力・力強さをまとっていたのに対し、XSはどこか女性的な、華奢な雰囲気を醸し出していました。
![▲スペックではなく、扱いやすさを重視した2気筒エンジン](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/dk/expert-image/rotti/article/01737429/image-1713447713068.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
乗り味の面でも、XSは「剛」ではなく「柔」のテイスト。
「いくら高性能で迫力があっても、乗り手が安心して扱えなければ意味が無い」
という考えの下、ヤマハは絶対的なスペックよりも馴染みやすいフィーリングを優先してXSに持たせたのでした。
「スペックや先進性だけで、バイクの良し悪しは語れない」という信条を、ヤマハはXSを通じて主張していたのです。
![▲女性的なスリム&柔らかいデザインも魅力](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/dk/expert-image/rotti/article/01737429/image-1713447761262.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
XSは登場後、CBやZの人気を凌駕するには至りませんでしたが、その親しみやすさが受けて一定の人気を獲得しました。
![▲CBやZとは違い、誰でも“気軽に”乗れる大型車だった](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/dk/expert-image/rotti/article/01737429/image-1713448440243.jpeg?fill=1&fc=fff&exp=10800)
ヤマハには「人機官能」という独自の設計思想があります。
以下、ヤマハ公式ウェブサイトより
「人機官能」とは、「人」と「機械」を
高い次元で一体化させることにより、
「人」の悦び・興奮をつくりだす技術です。
この「人機官能」が分かりやすく映し出された最初のオートバイが、XS-1だったといえるでしょう。