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ついにラファエル・ナダルが、引退を正式発表! ナダルが最後の舞台に選んだのは!? 【テニス】

神仁司ITWA国際テニスライター協会メンバー、フォトジャーナリスト
引退を正式発表したラファエル・ナダル(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 2024年シーズンでの引退を示唆していたラファエル・ナダル(ATPランキング158位、9月30日付、以下同)が、10月10日に正式に引退することを発表した。長年、左ひざや左股関節のけがなどで苦しんだ中、38歳で下した決断だった。

「プロテニスから引退することをお知らせします。ここ数年が困難なものであったというのが現実です。特に、この2年間は。何の制限なくプレーできたとは思っていません。明らかに、時間を必要とする難しい決断でした。でも、人生には始まりと終わりがあり、長く、想像以上に成功したキャリアに終止符を打つには、適切な時期だと思います」

 こう語ったナダルは、2001年にプロへ転向。左利きで、強力なトップスピンのかかったフォアハンドストロークを武器にして、プロテニスツアーで92回優勝した。世界ランキング1位の座に209週間就き、年間ナンバーワンには、2008年、2010年、2013年、2017年、2019年に輝いた。

 そして、テニス4大メジャーであるグランドスラムでは22回優勝(男子歴代2位)した。特に、ローランギャロス(全仏)では14回の優勝を誇り、“クレーキング”と呼ばれた。

 さらに、2010年USオープンで、テニス4大メジャーを全制覇するキャリアグランドスラムを達成。同時に、ナダルは、2008年北京オリンピックの男子シングルスで金メダルを獲得していたため、キャリアゴールデンスラム達成ともなった。

 また、男子国別対抗戦デビスカップでの優勝も4回(2004年、2009年、2011年、2019年)経験したナダルだが、男子ツアー最終戦であるATPファイナルズだけは優勝することができなかった(2010年と2013年に準優勝)。

 テニスには“ビッグ3”と言われたスーパースターが長年君臨したが、ロジャー・フェデラーは、2022年9月にすでに引退し、今回、ナダルがラケットを置くことになる。残るは、37歳のノバク・ジョコビッチだが、現在ATPランキング4位で、まだまだトッププレーヤーとしての存在感を示している。

 ナダルの最後の舞台は、彼の母国スペインのマラガで開催されるデビスカップ・ファイナルズ(11月19~24日)となる予定だ。

「最後の大会がデビスカップのファイナルズで、母国を代表することになり、とても興奮しています」と語るナダルが、オランダ戦で、シングルスに起用されるのか、あるいは後輩のカルロス・アルカラス(2位)と組むダブルスで登場するのか、まだわからないが、最後の晴れ舞台で、ナダルがベストプレーを披露できることを願いたい。

ITWA国際テニスライター協会メンバー、フォトジャーナリスト

1969年2月15日生まれ。東京都出身。明治大学商学部卒業。キヤノン販売(現キヤノンMJ)勤務後、テニス専門誌記者を経てフリーランスに。グランドスラムをはじめ、数々のテニス国際大会を取材。錦織圭や伊達公子や松岡修造ら、多数のテニス選手へのインタビュー取材をした。切れ味鋭い記事を執筆すると同時に、写真も撮影する。ラジオでは、スポーツコメンテーターも務める。ITWA国際テニスライター協会メンバー、国際テニスの殿堂の審査員。著書、「錦織圭 15-0」(実業之日本社)や「STEP~森田あゆみ、トップへの階段~」(出版芸術社)。盛田正明氏との共著、「人の力を活かすリーダーシップ」(ワン・パブリッシング)

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