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決断力を高める方法(優柔不断を捨てる方法)

竹内成彦心理カウンセラー(公認心理師)

こんにちは。
精神医学と性格心理学に詳しい
心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。


今日は、「どちらがいいか選べません」「選ぶのに非常に時間がかかります」という、優柔不断な人、決断力の低い人に向けて、お話したいと思います。

「どちらがいいか、選べない」と仰る方は、優柔不断であり決断力が低い…ということになるかと思うのですが、実はこういう方は、男性よりも女性に多いです。

例えば女性は、服を買いに行った時でも、さんざん迷い、「どっちが似合う?」「どっちがいいと思う?」などと彼氏に聞いてみて、それでもなお決めきれず、結局、どちらも買わなかった…ということを頻繁に繰り返したりします。
その点、男性は、迷うことはあるけれど、よくわからないまま、決断することが出来たりします。そういった意味では、「男性は、女性より決断力が高い」と言うことが出来ます。

ここで今、「決断力は、女性より男性のほうが勝る」と言ったのですが、勝るのは決断力であって判断力ではありません。「男性は、女性に比べ、どちらがいいか? 的確に判断する能力に長けている」のではなく、「どちらがいいかわからないけれども、どちらかを捨てることが出来る、どちらかに決めることが出来る」という決断力が勝るという意味です。そう、男性は、どちらがいいかよくわからないけれど決められるのですね。

決断力が高い。それが男性が、女性より勝っている数少ない長所です。

ちなみに、「強い男と弱い女は見たことがない」とおっしゃったのは、かの有名な美輪明宏さんなのですが、実際、女性は、あらゆる面において、男性よりも優れています。女性のほうが、暑さ寒さに強いし、空腹にも耐える能力があり、病気にもかかりにくいし、ケガもしにくいし、痛みにも強いし、疲れにくいし、根性もありますし、何よりも適応能力に優れています。
実際、子どもを何人も育てたことがある人なら知っているかと思うのですが、女の子より男の子のほうが、よく泣いたり病気したりするものです。

世の中には、結婚して、家事や育児をしながら、フルタイムで働き、姑さんとも仲良く暮らしている女性がごまんといますが、そんな真似を出来る男性がいったいどのくらいいるでしょうか? 多くの男性は、仕事して、ちょっと家事や育児を手伝っただけで、へばったり大威張りしたりするのが関の山です。

「男性が女性より優れているのは、筋力と決断力だけだ」と言われています。
「男性は女性と取っ組み合いの喧嘩したら勝つ可能性が高い」「男性は、女性に比べ、決断力が強い」勝っているのは、この2点だけです。

だから、もしも、力も弱いし、決断力もないという男性は、男をやめたほうがいいです。よって、この記事をお読みの男性は、今言った2点に関しては、やせ我慢でもいいので、何としてでも頑張って欲しいと思います。

逆に、女性が男性より優れている点は、とにかくたくさんあり、語りつくせないぐらいですが、特に目が凄いです。
たとえば男性は、奥さんが美容院に行ってパーマをかけてきても気付かないことがありますが、女性は、旦那さんが、ネクタイを日中に締め直しただけで、出掛ける時と帰って来た時のネクタイの結び目の変化から気付いたりします。凄いですね。
その他、女性は、自分の気に入った色の口紅を買ってくることが出来ます。男性は、奥さんから見本を手渡されたとしても、奥さんが望む口紅を買ってくることが出来ません。似たような色の口紅がたくさんあることに驚き、似たような別の色の口紅を買ってきてしまうのがオチとなります。

また、女性は、旦那さんが浮気しても直ぐに気付きます。旦那さんの些細な変化を見逃すことが少ないからです。このあたりが、女性の偉大さ、女性の凄さかと思います。

話がどんどん逸れていきましたが、
どちらいいが選べないという決断力のなさ、優柔不断性格に関しては、半分は生まれつきです。そして半分は、生まれてから身につけたものです。

優柔不断、決断力の低さに関しては、女性の場合は、そんなに問題になりません。ときに可愛らしいという評価にもつながります。けれど、男性の場合は高評価につながることは、まずありません。男性は、「決断力がないからダメ」とバッサリ切られることが多いのです。

どうしたら決断力を高められるか?
優柔不断性格を治すことが出来るか?

ちなみに私(竹内成彦)は、優柔不断ではありません。決断力があるほうです。
でもそれは、私の「白黒ハッキリさせたい、グレーでいたくない、どちらか決めてしまいたい、そのほうが楽」という性格から来ているものであって、たいした長所でもないと思っています。

よって私は、どちらにも決めることが出来ないという、どっちつかずにとどまっていられる人のことを、正直、凄いなと尊敬している部分も多々あります。
ただマア、決断力のない人、優柔不断な人は、やっぱりチャンスを逃す恐れは多いのではないかなぁ…と思います。チャンスというものは迷っている間に、サッサと去っていってしまいますからね。

さて、決断力の高め方、優柔不断な性格の治し方ですが、それは日ごろから決断を素早くする癖をつけることです。たとえば、「レストランに行ったら、何を食べようか迷わない、メニューを見たら3秒で決める」など、自分でルールを作って、とにかく早く決めてしまうようにすることです。それが大切です。

決断して、あとから「こっちにすれば良かった」等と後悔することもあるでしょう。けれど、そういう後悔は、決断力を増すにつれ、少なくなってくるはずです。そしてやがては、素早く、しかも的確な判断が出来るようになってきます。だからとにかく、最初は早く、スピード重視です。

正しい判断ができるかどうかは、そのあとの課題です。まずは小さなことから始めて、判断ミスをしても大きな損失を被らないところから始めて、やがては大きな問題でも、素早く正しい決断ができるようにしていくことが大切です。

私は、10代の頃、麻雀を覚えたのですが、先輩に「とにかく、早く切れ、つもったら直ぐに切れ、長いこと考えるな」ということを厳しく教わったので、そこで決断力が身についたのだろうと思います。

あと、将棋ですね。自分の持ち時間を短く設定して将棋を指すようにすれば、グズグズ考える暇などありません。サッササッサと早く指さねばなりません。じゃないと時間切れで負けてしまうからです。こういった地道な訓練の積み重ねが、自分の決断力を高めてくれたのだと思います。

あと、これは、人から教わったことなのですが、「どうしても迷う。どうしても判断しかねる事態を迎えたら、サイコロを振れ」ということです。サイコロを振って、「偶数の目が出たらこっちを選ぶ、奇数の目が出たらこっちを選ぶ」と決めておいて、それからサイコロを遠くに投げるのです。

そうすれば、投げたサイコロを取りに行くとき、自分の心の中に、「偶数が出て欲しいな」「奇数が出て欲しいな」という気持ちが芽生えていることに気付く筈です。そうしたら、もう答えは出ています。サイコロの目に関係なく、自分の望む方向を選択するのみです。

自分の選択した道が正しいのかどうかなんて、誰にもわかりません。

決断したら、自分の選択した道が正しかったと、あとあと言えるよう、その瞬間から前向きな気持ちで努力するのみです。振り返ることなく、前へ前へと進みましょう。

以上、今日のまとめです。
どちらがいいか選べませんという決断力の低さ、優柔不断な性格を改善する方法は、
1.日ごろから決断を早くするよう、そんな習慣を身につけること。
2.迷ったときは、サイコロを振って、自分の真の気持ちに気付くこと。
以上です。

今日も最後までお読みくださって、どうもありがとうございます。
心から感謝申し上げます。

      この記事を書いた人は、心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

心理カウンセラー(公認心理師)

1960年、愛知県名古屋市で生まれ育つ。1997年06月、地元愛知でプロのカウンセラーとして独立開業を果たす。カウンセリングルーム「心の相談室with」名古屋 の室長。臨床歴25年、臨床数15,000件を超える。講演・研修回数は800回、聴講者は10万人を超える。【上手に「自分の気持ち」を出す方法】など、電子書籍を含め、20数冊の本を出版している。カウンセリング講座などを開催し、カウンセラーを育てることにも精力を尽くしている。

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