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【年度内六冠ロード】藤井聡太竜王(20)棋王戦ベスト4をかけ10月17日、豊島将之九段(32)と対戦

松本博文将棋ライター

 10月17日。大阪・関西将棋会館において第48期棋王戦コナミグループ杯挑戦者決定トーナメント4回戦、藤井聡太竜王(20歳)-豊島将之九段(32歳)戦がおこなわれます。

 本局の勝者はベスト4に進出。勝者組準決勝で佐藤天彦九段と対戦します。

 五冠を保持する藤井竜王。すべてを防衛して棋王を獲得すれば、今年度内に史上最年少六冠を達成します。

 藤井竜王は棋王戦において今期で6回目の参加。過去5回は挑戦権獲得の経験はありません。今期は中川大輔八段、久保利明九段に勝って初めてベスト8に進みました。

 多くのタイトル戦に登場している豊島九段もまだ、棋王戦では挑戦の経験がありません。昨年はベスト4まで進みながら敗退となりました。今期は高い位置でのシード。そして阿久津主税八段に勝ってベスト8に進んでいます。

 藤井竜王と豊島九段は今年度、王位戦七番勝負の激闘が記憶に新しいところです。藤井竜王にとっては、公式戦でもっとも多く対局している相手。これまでの成績は藤井17勝、豊島11勝。本局は30回目の対局となります。

 王位戦の5局はすべて角換わりでした。本局もそうなるのでしょうか。

 藤井竜王の今年度成績は17勝5敗(勝率0.773)です。

 豊島九段の今年度成績は15勝10敗(勝率0.600)です。

 豊島九段は王座戦五番勝負で永瀬拓矢王座に挑戦。1勝3敗(1千日手)で敗退しました。しかし棋王戦、そして王将戦と、今年度まだタイトル獲得のチャンスは残されています。その道を開くためには、藤井竜王に勝つほかありません。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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