PTAの自動加入や強制を「ド正論」で回避する方法
子どもが進学するのはうれしいけれど、入学式のあとに行われるPTAクラス役員(委員)決めを思うと気が重くなる、という人もこの時期は多いでしょう。
昨今は自動加入をやめ、入会届等で加入意思を確認するPTAや、「1クラスor学年から委員を必ず何人出す」という枠をやめ、「やりたい人がやる」形にするPTAも増えつつありますが、一方では残念ながら、従来型の「自動入会」&「必ず何人の枠」を続けるPTAも少なくありません。
もし従来型のPTAで「役員はやりたくない・できない」というときは、どうしたらいいでしょう。クジやじゃんけんで役員にあたってから断っても、聞き入れてはもらえません。そこで思い切って、先に「ド正論」でぶつかるのはどうでしょうか。なるべく単純な方法を考えたので、必要&可能な方は、トライしてもらえたらと思います。
*「私はPTA会員ですか?」と校長先生に質問
新入生の保護者で、且つPTAが自動入会(加入意思確認がない)の場合は、シンプルです。入学式後にクラス役員決めが始まったらすぐ校長先生のもとに行って「私はPTA会員ですか?」と聞いてみましょう。聞くのはもちろん母親でも父親でもかまいません。加入意思を確認していなければ、大概の校長先生は「会員ではない」と答えるはずです。返事を聞いたら役員決めには参加せず、帰宅すればよいでしょう。
もし校長先生が「会員です」と答えた場合は、根拠を聞いてみてください。加入意思を伝えていないのに、いつ会員になるのか? おそらく答えられないはずです(*1)。万一、理解しがたい根拠を告げられた際は、教育委員会などに相談するとよいと思います。
「会員ではない」と確認したら、非会員の状態になります。もし「役員はやらないけれど、PTAには入りたい」というときは、後日改めてその旨を伝えればよいでしょう。PTA会長や役員さんに伝えてもいいですが、保護者同士でのトラブルを避けるため、校長先生に伝えてもいいと思います。
なおこのやり方は、新入生以外の、在校生保護者には応用しづらいところがあります。一度でも活動に参加したり、会費(現金)を封筒で納めていたりすると、法的には「加入していた」とみなされてしまうことがあるからです。(もちろん抗議はしてよいと思いますが)
ですから在校生保護者の場合は、手紙等で事前に「もし役員を強制されるなら退会します」と伝え、役員決めを欠席するのがシンプルでしょう。
最近は少ないですが、万一「PTAに入らないor退会するなら、お子さんにおまんじゅうをあげません」など子どもへの不利益を告げられた場合(*2)は、できるだけ交渉を。近々、PTAを退会したDさんの実例を紹介するので、そちらを参考にしてください。
なお、先生や学校の職員さんたちにとっても、PTAが任意加入であることに変わりはありません。加入しない場合や、退会したい場合は、校長先生にその意思を伝えてもらえればと思います。
- *1 校長先生が、学校がもつ保護者の個人情報(名簿)を無断でPTAに使わせなければ、自動加入は起き得ません
- *2 参考)PTAの違法・強制から保護者を守る! 教育委員会のお助け「通知」を一挙公開(大塚玲子) - Y!ニュース
- 参考)【東京すくすく】【考えようPTA】大津市教委の「PTA運営の手引き」全文