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プレミア12まで100日余り 韓国は予備エントリー、侍ジャパンはスケジュール発表

室井昌也韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表
侍ジャパン・稲葉篤紀監督(左)と山中正竹強化本部長(写真:ストライク・ゾーン)

今年11月に行われる野球の国際大会、「WBSCプレミア12」まであと100日余り。韓国野球委員会(KBO)は23日、韓国代表予備エントリー90人を発表した。また日本代表「侍ジャパン」は22日に大会に向けたスケジュールを発表した。

東京五輪の出場権をかけた戦い

世界野球ソフトボール連盟(WBSC)が主催するプレミア12は4年に1度行われ、WBSC世界ランキング上位12の国と地域が参加し行われる。2015年の第1回大会で韓国は初代王者となった。

2回目となる今大会は2020年東京オリンピック(五輪)への出場権2枠をかけた予選も兼ねている。

東京五輪の野球競技に出場する6チームのうち、開催国の日本は出場が決定。プレミア12ではアジア・オセアニアの中から日本を除く上位1位チームと北中南米地域の上位1チームが東京五輪行きを手に出来る。

ただし、各地域の上位1チームになっても、大会全体で7位以下の場合は五輪の出場権は得られず、来年3月に台湾で行われる五輪最終予選に挑むことになる。

韓国は予備エントリーを発表

韓国は今季のKBOリーグでの成績を下地に、国際大会での経験、若手選手への動機づけを考慮して90人の予備エントリーを選考。海外組では唯一、レイズのチェ・ジマン内野手が選ばれた。

またNPBでのプレー経験がある選手では投手でハ・ジェフン(SK)とイ・デウン(KT)、野手ではキム・テギュン(ハンファ)とイ・デホ(ロッテ)の計4人が名を連ねている(選手一覧は下部に掲載)。

韓国はこの暫定的なエントリーを元に、9月3日までに45人の名簿をWBSCに提出する予定だ。

韓国代表を率いるキム・ギョンムン監督(写真:ストライク・ゾーン)
韓国代表を率いるキム・ギョンムン監督(写真:ストライク・ゾーン)

(関連記事:ソン・ドンヨル前監督に代わる韓国の新指揮官は「北京の金監督」 任期は東京五輪まで

侍Jは大会前にカナダと強化試合を実施

一方、日本代表・侍ジャパンは22日に東京で会見を行い、大会に先がけて10月31日、11月1日に沖縄・那覇でカナダとの強化試合を行うと発表した。

カナダはプレミア12でグループBの日本とは別組のグループC。韓国、キューバ、オーストラリアと対戦し、スーパーラウンド進出を目指す。

侍ジャパンは大会前にカナダとの強化試合を行う(写真:ストライク・ゾーン)
侍ジャパンは大会前にカナダとの強化試合を行う(写真:ストライク・ゾーン)

日本は例年行われていた3月の強化試合を来年は実施せず、10月21日から宮崎で行う代表合宿と強化試合、そしてプレミア12が五輪に向けてチームが結束する機会となる。

第1回大会では準決勝で韓国に敗れ、3位で大会を終えた日本。前回大会に打撃コーチとして参加した稲葉篤紀監督は4年前を振り返り、今大会に向けて以下のように語った。

「準決勝の韓国戦は終盤に逆転されるという試合は、私の中で今も記憶に残っている。ああいう悔しさを忘れず新しいチームでしっかりと戦っていきたいと思っている。この大会を来年のオリンピックにつなげていきたい」

韓国代表一次予備エントリー

◇SKワイバーンズ 11人

投手:ハ ジェフン ソ ジンヨン キム グァンヒョン ムン スンウォン パク チョンフン キム テフン

捕手:イ ジェウォン

内野手:チェ ジョン

外野手:キム ガンミン コ ジョンウク ハン ドンミン

◇トゥサンベアーズ 12人

投手:ハム ドクチュ イ ヨンハ パク チグク イ ヒョンボム

捕手:パク セヒョク

内野手:ホ ギョンミン オ ジェイル キム ジェホ チェ ジュファン

外野手:チョン スビン キム ジェファン パク コンウ

◇ハンファイーグルス 6人

投手:チャン ミンジェ チョン ウラム パク サンウォン

捕手:チェ ジェフン

内野手:チョン ウンウォン キム テギュン

◇キウムヒーローズ 10人

投手:ハン ヒョンヒ チョ サンウ オ ジュウォン チェ ウォンテ キム ソンミン キム サンス

内野手:キム ヘソン キム ハソン パク ピョンホ

外野手:イ ジョンフ

◇KIAタイガース 5人

投手:キム ギフン ムン ギョンチャン ヤン ヒョンジョン

内野手:アン チホン パク チャンホ

◇サムスンライオンズ 10人

投手:チャン ピルチュン チェ ジグァン ウォン テイン チェ チュンヨン チェ チェフン

捕手:カン ミンホ

内野手:キム サンス イ ハクチュ

外野手:パク ヘミン ク ジャウク

◇ロッテジャイアンツ 6人

投手:ソ ジュンウォン パク チンヒョン

内野手:イ デホ

外野手:ミン ビョンホン チョン ジュンウ ソン アソプ

◇LGツインズ 10人

投手:コ ウソク チャ ウチャン イ ウチャン チョン ウヨン

捕手:ユ ガンナム

内野手:オ ジファン

外野手:キム ヒョンス イ チョンウン イ ヒョンジョン チェ ウンソン

◇KTウィズ 10人

投手:チョン ソンゴン イ デウン ペ ジェソン キム ミン

内野手:シム ウジュン ファン ジェギュン オ テゴン

外野手:キム ミンヒョク カン ベクホ ユ ハンジュン

◇NCダイノス 8人

投手:チャン ヒョンシク パク チンウ ウォン ジョンヒョン イ ジェハク ク チャンモ

捕手:ヤン ウィジ

内野手:パク ミンウ パク ソクミン

◇サンム(国軍体育部隊) 1人

投手:シム チャンミン

◇海外チーム所属 1人

内野手:チェ ジマン(レイズ)

プレミア12試合日程

各グループの組み合わせと対戦日程(日付は現地のもの)。

◇グループA(メキシコ・グアダラハラ開催)

参加チーム:アメリカ(2位)、メキシコ(6位)、オランダ(8位)、ドミニカ共和国(12位)

・11月2日(土)

アメリカ-オランダ(エスタディオ・チャロス・デ・ハリスコ)

メキシコ-ドミニカ共和国(エスタディオ・チャロス・デ・ハリスコ)

・11月3日(日)

オランダ-ドミニカ共和国(エスタディオ・チャロス・デ・ハリスコ)

アメリカ-メキシコ(エスタディオ・チャロス・デ・ハリスコ)

・11月4日(月)

ドミニカ共和国-アメリカ(エスタディオ・チャロス・デ・ハリスコ)

・11月5日(火)

メキシコ-オランダ(エスタディオ・チャロス・デ・ハリスコ)

◇グループB(台湾・桃園、台中開催)

参加チーム:日本(1位)、チャイニーズ・タイペイ(4位)、ベネズエラ(9位)、プエルトリコ(11位)

・11月5日(火)

日本-ベネズエラ(桃園国際野球場)

チャイニーズ・タイペイ-プエルトリコ(台中インターコンチネンタル野球場)

・11月6日(水)

日本-プエルトリコ(桃園国際野球場)

ベネズエラ-チャイニーズ・タイペイ(台中インターコンチネンタル野球場)

・11月7日(木)

プエルトリコ-ベネズエラ(台中インターコンチネンタル野球場)

チャイニーズ・タイペイ-日本(台中インターコンチネンタル野球場)

◇グループC(韓国・ソウル開催)

参加チーム:韓国(3位)、キューバ(5位)、オーストラリア(7位)、カナダ(10位)

・11月6日(水)

キューバ-カナダ(コチョクスカイドーム)

韓国-オーストラリア(コチョクスカイドーム)

・11月7日(木)

キューバ-オーストラリア(コチョクスカイドーム)

カナダ-韓国(コチョクスカイドーム)

・11月8日(金)

オーストラリア-カナダ(コチョクスカイドーム)

韓国-キューバ(コチョクスカイドーム)

◇スーパーラウンド(日本・東京、千葉開催)

参加チーム:各グループの上位2チーム、計6チーム。

対戦方式:他グループ4チームとの総当たり戦

開催日:11月11日(月)~11月16日(土)

開催場所:東京ドーム、ZOZOマリンスタジアム

◇3位決定戦

参加チーム:スーパーラウンドの3、4位チーム

開催日:11月17日(日)

開催場所:東京ドーム

◇決勝戦

参加チーム:スーパーラウンドの1、2位チーム

開催日:11月17日(日)

開催場所:東京ドーム

[映像]WBSCによる大会プロモーションムービー

韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表

2002年から韓国プロ野球の取材を行う「韓国プロ野球の伝え手」。編著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』(韓国野球委員会、韓国プロ野球選手協会承認)を04年から毎年発行し、取材成果や韓国球界とのつながりは日本の各球団や放送局でも反映されている。その活動範囲は番組出演、コーディネートと多岐に渡る。スポニチアネックスで連載、韓国では06年からスポーツ朝鮮で韓国語コラムを連載。ラジオ「室井昌也 ボクとあなたの好奇心」(FM那覇)出演中。新刊「沖縄のスーパー お買い物ガイドブック」。72年東京生まれ、日本大学芸術学部演劇学科中退。ストライク・ゾーン代表。KBOリーグ取材記者(スポーツ朝鮮所属)。

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