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【宮城県 松島町】地元の人たちにも体感して欲しい!新仁王丸の快適空間 [島巡り観光船]

Molly Chibaフリーランスライター(東松島市・宮城郡・塩竈市)

宮城県松島町を観光目的で訪れた際のメインイベントの一つと言えば、やはり「島巡り観光船」。松島湾に存在する島々を大きな船からゆったりと眺めることが出来るというのは、最高の時間だ。一方で、筆者を含めて地元の人々が観光船に乗船する機会は、一般的になかなか無いものだ。例えば、県外からの来客をおもてなしする時などには、ひょっとしたら乗船することもあるとは思う。
そこで、筆者は改めて「観光船」と言えども、地元の人々も気軽に楽しめる'アクティビティ'として体感出来ないものか?と思い、実際に乗船をして思いっきり楽しんできた。
そこで気付いたことがいくつかあったので、早速ご紹介していこう!

▲ 新しい船が仲間入りしていたという大発見が1つ!
▲ 新しい船が仲間入りしていたという大発見が1つ!

島巡り観光船に新しい船「仁王丸(におうまる)」が仲間入りしていた!

松島の観光船にはいくつかのコースと、それにあわせた専用の船が数多く存在する。この記事で紹介をする筆者が実際に体感した船とコースは、観光メインで動いている「仁王丸コース」と「仁王丸」という船だ。
実は、この仁王丸という船は、過去数年間2船で運航していたが、2020年4月に新しい船が仲間入りし、全部で3隻となった!実際に現物を紹介していこう。

まずは、一番上のお兄さんお姉さんといえば良いだろうか、年長さんにあたるのが1987年生まれの「第二仁王丸」。外見はどっしりとした雰囲気で、船の中の雰囲気は昔ながらの昭和の面影が残るカラフルな色合いのビニール製の座席に、天井もちょっと低めのデザイン。(※上記写真は船の後方部分)2階にはグリーン席が搭載されていて、座席は両サイドの窓側にそれぞれ設置されている仕様だ。

そして、2番目の次男次女にあたるのが、1999年生まれの「第三仁王丸」。外見は、第二仁王丸にとても似ているが、第三仁王丸の方が曲線が多くちょっと優しい雰囲気。船内は、第二仁王丸には無かった新しい席の配列が採用されていて、イメージは飛行機!中央席と両サイド窓側席という括りで全部で3エリアに座席が設置されている。そして2階のグリーン席エリアは、より広々とした空間となっている。

そして、一番の年少とも言える2020年4月に誕生した「仁王丸」!まず、外見は先に誕生した2隻とはガラッと印象が代わり、テーマカラーは青色。第二、第三は太陽の光のようなオレンジ色と赤色だったのだが、仁王丸は青色を採用したことで一気に爽やかな雰囲気に。

そしてサイズも大型!そのため着港する際、目の前に少しずつ近付いてくる仁王丸の姿は、結構大迫力なのだ。

そして第二、第三仁王丸との大きな違いが、船内がバリアフリー対応。そのため、車椅子でも乗船することが可能で、専用トイレや座席のスペースなども全体的にかなり広々!手すりもいたる所に設置されているので、とても安心して動くことが出来る。

さらに!凄いところは、船内でWi-Fi*(わいふぁい / インターネット)が使用可能なのだ。海外からお越しの方であれば、これはかなり有り難いサービス。例えば、船の上からWi-Fiを使用して自国の友人に島の写真を送ったり、または通話をしたりなど色々と活用できる。
また、座席スペースについては、床のデザインが温もりを感じる'木'のような色合いに変わり、通路のスペースも広く開放感のある空間だ。

そして窓がかなり大きく、船内の座席からは上記写真のような具合で、すぐ目の前に海と島を眺めることができる。ちなみに、船内から外の写真撮影をすると若干緑がかった色味になるので(窓ガラス越しのため)、島をちゃんと撮影したい場合は、外デッキの立ち席から撮影をするのがおすすめだ。

驚いたのが、2階のグリーン席へと登る途中のスペースになんと「売店」があるのだ。
素敵な木目調のカウンターと壁に囲まれて、アイスクリームなどの甘い物から、缶ビールや挽きたてのホット珈琲に、おつまみ系のお煎餅や牡蠣、焼き海苔などなど、軽食の販売をしている。それに加えて、雨天時の際の傘や、乗船記念のお土産など、非常に豊富な品揃え!

50分間の快適な船上の旅が現在* 900円で楽しめることになっていた!

2020年に仁王丸が誕生したことを記念して、現在(2023年5月時点)通常の乗船料金の1,500円から1,000円に割引となり、また事前に「松島島巡り観光船」のホームページから乗船予約をすると、更に100円割引。そうなると通常の1,500円が900円ということだ。1000円以下で快適な船旅を楽しむことが可能となると、地元の皆もちょっと気分転換したい時などに利用しやすいのでは無いだろうか。例えば、900円分の外食をやめてその分の費用を船旅にあてたり、今晩のビール3本を船旅にしてみたり、通信販売で購入予定のものを来月にまわして船旅にしたり・・・。
この割引キャンペーンは期間が未設定ということだったので、予告なしに終了することももちろんあり得るということだ。なので、船がお好きな方、旅や冒険が好きな方、カメラが好きな方などなど、天気の良い日に一度新しくなった仁王丸に乗船してみるのは、おすすめだ!

筆者が実際に乗船をしてみて感じたことは、50分間で17キロを遊覧するというのは結構な冒険の旅だったということだ。出航の際の汽笛と『ブルルルン!』という重厚なエンジン音と共にだんだんと陸から離れていく感覚は『さあ!どこの国にいこうか?』などと、そんな気分になってくる。気持ちが高まり小さな旅の始まりのような感覚だ。
船上では、後方デッキから眺める島々の美しさと、波しぶきの迫力は最高で、ちょっと疲れた時には座席シートに腰掛けて、アイスクリームでゆったりとした時間を過ごす。
しかしながら、これらはあくまでも筆者が体感した感覚。なので是非、たくさんの地元の皆さんに、実際に冒険の旅を体験してもらえたら幸いだ。結構、良い気分転換になるぞ。

名称:松島島巡り観光船「仁王丸」
住所(乗船口):宮城県宮城郡松島町松島町内98 - 1

フリーランスライター(東松島市・宮城郡・塩竈市)

Molly Chiba|日本出身|2022年2月からフリーランスのライターとして独立。日本と英国を拠点に活動中。日本国内の地域ニュースやコラムのほかに、日・英のサッカーに関するコラムを『Football Tribe Japan』に執筆中。2024年8月の「地域クリエイターMVA(Most Valuable Article)」を受賞。珈琲と自然と動物が好きです。

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