覚えていますか、インフルエンザの療養期間 もし家族がインフルエンザにかかったら?
現在、新型コロナと同時にインフルエンザの流行が始まっています。発熱外来でも、じわじわとインフルエンザの陽性率が高くなってきました。インフルエンザにかかった場合、療養期間はどのようになっているのか、忘れてしまった人も多いと思うので、今一度振り返っておきましょう。
インフルエンザの療養期間は?
3年ぶりのインフルエンザシーズンが到来しています。すでに、30都道府県で流行期入りとなっています。
自身あるいは家族がインフルエンザにかかった場合、どのように療養していたのか思い出せない人も多いかもしれません。
季節性インフルエンザは「5類感染症」に位置付けられていますが、学校などでは学校保健安全法にのっとって「発症後5日間かつ解熱した後2日(満1歳から就学前の幼児は3日)を経過するまで自宅待機」の出席停止になることが一般的です。
企業などでは特段の就業制限はもうけられていませんが、上記に準じているところが多いかと思います。
新型コロナのような要請がないとはいえ、「インフルエンザですが私は出社します」と言って、「どうぞ来てください」と答える職場はないでしょうから、常識的には上記期間療養することが望ましいと考えられます。
発症後3日目までに解熱した場合、6日目に登校・出勤可能となりますが、解熱が遅れるとそのぶん後ずれしていくことになります(図1)。
「あれ、インフルエンザの療養ってこんなに長かったっけ?」と思われる人も多いかもしれません。そう、新型コロナと療養期間はさほど変わらないのです。
新型コロナの療養期間は現在図2のようになっており、基本的に5日間休むというスタンスです(2023年9月16日記事改変)。
インフルエンザの濃厚接触者は?
新型コロナは濃厚接触者に対する外出自粛を呼びかけていますが、インフルエンザに関して定まったものはありません。
そのため、家族がインフルエンザにかかったとしても、基本的には登校や就業には影響はありません。
ただし、しっかりと体温測定をおこない、発熱や気道症状がないかどうか確認が必要です。おかしいなと思ったら早めに休みをとっていただくことが重要です。
新型コロナと比べるとインフルエンザの感染性はそこまで高くありませんが、家族内に発症者がいるといつ感染するか分かりません。通学通勤の途中や周囲との距離がとれない場面では、必ずマスクを着用するよう心がけてください。
インフルエンザも新型コロナも同じ対策
インフルエンザと新型コロナは基本的に同じ感染経路です。飛沫感染・接触感染に加え、密な環境ではエアロゾルを介した感染が起こりえます。
ワクチンを接種し、自宅や職場では適度な湿度を保ち、十分な休養とバランスのとれた栄養摂取を心がけましょう。