IBFウエルター級11位の19勝目
IBFウエルター級11位にランクされるアレックス・ロチャと、フィラデルフィア出身のブレア・コブスが、ゴールデンボーイ・プロモーションの興行でぶつかった。
リングインした際の戦績はロチャが18勝(12KO)1敗、コブスは15勝(10KO)無敗1分け。サウスポー同士の対戦だった。
立ち上がりのジャブの刺し合いは、ややコブスが優勢だった。フットワークを駆使し、アングルを変えて右を伸ばす。が、接近戦でのパワーはロチャが上のようだった。距離もコブスのものだった。
第2ラウンド残り20秒に、ロチャの左ストレートがヒットする。コブスは苦笑いを浮かべたが、その後、重心がブレだした。翌3回、左ボディから右フックを喰らったコブスの体が大きく揺れる。
ラウンドが進むにつれ、両者の差が明確になっていく。ロチャは重心が低く、一発一発が重い。その反面、コブスは腰が高く、パンチ力に欠けた。
5ラウンド52秒、ロチャの左ショートがコブスの顔面を捉えると、フィラデルフィアンは深刻なダメージを負った。
ロチャに比べてコブスはガードが低く、IBF11位はガラ空きの顎に再三ハードパンチを喰らわせた。
第8ラウンド1分22秒、ロチャの右フックがクリーンヒットし、コブスがキャンバスに沈む。
立ち上がり、粘りを見せたコブスだが、翌9ラウンドに連打を浴びる彼をレフェリーが救うかのように試合終了を告げた。公式TKOタイムは同回44秒。
試合後、勝者は言った。
「KOしたけれど、もっと上手く戦えたね。コブスはぎこちなく逃げ回っていたが、タフだった。ヤツの動きには自然に対応できた。もっと成長しなきゃね。単発のパンチで試合を決めたけれど、コンビネーションも打たなければ」
ウエルター級は、4月16日にWBA/WBC/IBF3冠統一戦が催される。今回の勝利でトップ10入りを果たせそうなアレックス・ロチャ。彼も遠くない将来、タイトルに絡めそうだ。