台風12号 沖縄通過後も油断ならず 前線とのセットに要注意
宮古島付近を北上へ
台風12号が宮古島地方に接近しています。
きょう22日(日)午前6時現在、中心気圧996hPa、最大風速25メートル、最大瞬間風速35メートルの台風12号にとっては最盛期の状態で、宮古島の南東約130キロに迫ってきています。
台風の暴風域はありませんが、中心付近で最大風速25メートルの暴風が吹いていると推定されています。
今後は今の勢力を維持しながらきょう昼頃にかけて、宮古島付近を通過し、午後には東シナ海へ抜ける見通しです。
コンパクトながらしっかりとした渦構造
台風12号はコンパクトながらもしっかりとした渦構造を持っていることが特徴にあげられ、上図をみても分かる通り、中心付近で風が非常に強く、また中心の南側に特に活発な雨雲を伴っているようです。
今後、宮古島地方では風が強まり、しかも中心が通り過ぎた後もしばらくの間、激しい雨や非常に激しい雨の降るおそれがあり、警戒が必要です。
本州付近も油断ならず
台風12号は沖縄を北上した後、あす23日(月)には熱帯低気圧に変わり、あさって24日(火)にかけて、朝鮮半島方面を指向する予想です。
ただ熱帯低気圧に変わっても、熱帯由来の非常に湿った空気をたっぷり伴っていますので、その周辺や南側ではちょっとした条件で雨雲が発達しやすく、本州付近も油断出来ません。
こわい熱帯低気圧と前線のセット
上図はあす23日(月)にかけての予想天気図ですが、注目は台風12号から変わる熱帯低気圧の前面、本州付近に長々と伸びている前線です。
お盆の期間はこの前線の活動が非常に活発となり、西日本を中心に広い範囲で記録的な大雨となりました。この前線はいったん消滅したのですが、再び復活して本州付近に横たわる見込みで、そこに熱帯低気圧が北上してくることになります。
熱帯低気圧または台風と前線のセットというのは、前線の活動が活発になりやすく、過去に幾度も大雨をもたらしているこわいパターンです。
今回、どこまで雨を降らせるのかはまだやや不確実な状態ですが、25日(水)頃までは本州付近で雨雲が発達しやすいパターンが続きそうで、しかも熱帯低気圧が温帯低気圧に変わった後、再発達して北日本へ近付く計算もあり、まだあと数日間は油断できない状態が続く見込みです。
最新情報にご注意下さい。