【京都市】中京区 平安時代から賑わいをみせる『二条寺町』と井原西鶴の句碑
京都の繁華街であり、京都市役所がある北側に、古くから商いを営む店や専門店としてのこだわりをもった店が東西に勢揃いする『二条寺町』があります。
二条通りと寺町通が交差するエリアなのですが、そこは、老舗と言われるお店がたくさん軒を連ねています。
その一角に「井原西鶴」の句が刻まれた石碑が置かれているのを発見!
「通い路は二条寺町 夕詠(ゆうながめ)」の文字が見えました。
「井原西鶴」とは、江戸時代前期の俳人であり、「浮世草子」作者でもあります。
この句は、 1677年(延宝5年)に収められた句だそうで、二条寺町で、夕詠(ゆうながめ)風情のある二条河原町を四条河原町の涼み床に向かう粋人たちが駆け抜ける様子を詠っている、と解説にあります。
この辺りをなぜ、「寺町」と呼ぶかというと、天正18年(1590年)に豊臣秀吉が着手した京都大改造で、洛中の寺院をこの通りの東側に集めたことから名がつきました。
また、この通り沿いで有名な『一保堂』さんですが、元々は、近江出身の渡辺伊兵衛が、寺町二条に、茶、茶器、陶器を扱う店として「近江屋」を出したのが始まり。弘化3年(1846)山階宮より「茶、一つを保つように」と「一保堂」の屋号を賜り、現在でも老舗『一保堂』さんとして知られています。
そのほかにもこの辺りには、五色豆の「船はしや総本店」さんや、墨や筆など扱う文房四宝専門店の「古梅園」さんなど、古くからあるお店が残っています。
京都御苑に向かう途中には、「下御霊神社」や「革堂行願寺」さんなどもあります。
その昔から、この辺りは風情や趣きがあったのがよくわかりますね。
『井原西鶴の句碑』
京都市中京区二条寺町の角