上原浩治に続いて「トリプル100」を達成する投手は出てくるのか
上原浩治(読売ジャイアンツ)が日米通算100ホールドを記録し、134勝、128セーブと合わせて「トリプル100」を達成した。日本プロ野球だけでこれを成し遂げた投手はおらず、日米合算は史上初。メジャーリーグでも、トム・ゴードンがいるだけだ。ディー・ゴードン(シアトル・マリナーズ)の父は、138勝、158セーブ、110ホールドを記録した。
今後、ゴードンと上原に続く、3人目の「トリプル100」は誕生するだろうか。
「100セーブ&100ホールド」の現役投手は5人いる。デビッド・ロバートソン(ニューヨーク・ヤンキース)、ブラッド・ジーグラー(マイアミ・マーリンズ)、ジム・ジョンソン(ロサンゼルス・エンジェルス)、藤川球児(阪神タイガース)、増井浩俊(オリックス・バファローズ)が記録している。ただ、このなかで最も勝利数の多いロバートソンと藤川でさえ、「トリプル100」まではあと48勝を要する。ロバートソンは一度も先発として投げたことがない。これまでに、リリーフだけで100勝を挙げたメジャーリーガーはわずか4人。21世紀に入ってからは皆無だ。
メジャーリーグ、日本プロ野球、日米合算のいずれかで「100勝&100セーブ」か「100勝&100ホールド」を記録している現役投手はいない。
また、70勝、70セーブ、70ホールドをすべてクリアしている「トリプル70」もおらず、五十嵐亮太(福岡ソフトバンク・ホークス)は「トリプル65」、ライアン・マドソン(ワシントン・ナショナルズ)は「トリプル60」だが、「トリプル100」に達するには、五十嵐はあと35勝と30セーブ、マドソンは39勝と9セーブを積み上げなければならない。
投手の起用法は変化する。メジャーリーグでは、リリーフ投手を「クローザー」ならぬ「オープナー」として、先発させるチームも出てきている。なので、断言はできないものの、メジャーリーグと日本プロ野球、あるいは両方の合計における「トリプル100」の達成者は、ゴードンが最初、上原が最後になるかもしれない。