【ゲーム依存】小学生が勉強嫌いにならない1日のゲーム時間数とは?知らないと不登校の原因にも
みなさんこんにちは。仕事に役立つ心理学の赤田太郎です。
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毎日、子どもがゲームを時間通りにやめないので「やめなさい」といつも怒っていませんか?
ゲームのやり過ぎによって、子どもにはどのような影響があるのでしょうか。今回の記事では、小学生が勉強嫌いにならないためのゲームの時間数とその対策についてお話ししたいと思います。
ゲーム依存とは?
はじめにゲーム依存とは、どういう状態なのでしょうか?実は、ゲーム依存にも病名があり、インターネットゲーム障害(IGD)と呼ばれています。以下の項目に5つ以上当てはまる時に該当するとされています(DSM-5)。
- ゲームに夢中になっている
- ゲームを注意された時、イライラして暴言や暴力が出る
- ゲームをする時間が増えている
- ゲームを止めようと思っても止められない
- ゲーム以外のことに関心がない
- ゲームをしすぎると悪いと分かっていても続けてしまう
- ゲームをしていることについて嘘をついたことがある
- 嫌なことを忘れるためにゲームをしてしまう
- ゲームによって遅刻や欠席をしたり、友人を失ったことがある
いくつ当てはまりましたでしょうか。お子さまと一緒にチェックしてみてください。
もし、かなりの数が当てはまる場合は、深刻な状態ですので、専門家に相談してください。ただ、多くの人は2〜3個は普通に当てはまると思います。これが増えていくことを避けることが必要です。
ゲームの時間による生活習慣への影響
それでは、ゲーム時間による生活習慣への影響について、明らかになっていることについてご覧ください(増田ら,2023)。
◯ゲームが1時間以下
以下の項目と関連は見られない(問題なし)
◯ゲームが1時間以上2時間以下
寝付きが悪くなる、昼間に眠気がする、22時以降に寝る、ベッドでゲームをする、勉強嫌いが増える
◯2時間以上3時間以下
朝食を取らない、勉強嫌いがより増える、だるくてやる気がない・イライラする(4〜6年)
◯3時間以上
運動をしない、勉強嫌いがさらに増える、ゲームのせいで学校を休む
つまりゲームを1時間以上をしていると、何かしらの生活上の悪影響が生まれ、その時間が増えることで、より深刻度が増していくことがお分かりいただけると思います。
勉強嫌いにさせないゲームの時間とは
この結果では、学年が上がるにつれて勉強が嫌いと答えた割合が増えていき、高学年になると、実に4割以上にも上ぼるとのことです。そして、就寝時間が遅い子どもほど、ゲーム時間が長く、勉強が嫌いと答えた割合が高いわけです。
一方で、21時までに寝ている子どもが勉強嫌いの割合は2割程度しかいませんでした。
つまり、子どもを勉強嫌いにしないためには、ゲームの時間は1日あたり1時間までにして、就寝時間は21時までに寝ることにすればとよいといえます。
ゲームのやり過ぎは危険
そして、ゲーム時間が3時間以上になると、学校を休むことと関連があり、不登校の原因につながる可能性が認められています。私自身が不登校の支援をしていても、多くの子どもがゲームを1日中している状況に出くわします。また、運動がどうしても少なくなるので、体重が増加する子どもが多いです。そして、深刻な場合は昼夜逆転し、睡眠に影響が出てきます。ここで言えることは、ベットでゲームをすることは、絶対避けたほうがよいといえるでしょう。
ゲームにはルールを
子どもがゲームをすること自体は、何も悪くありません。日ごろのストレスを発散することもできますし、友だちとそのゲームのことでコミュニケーションを広げることもできます。
ですが、ゲームをやりすぎることによって、これほどの悪影響があることを自覚し、子どもとの間で、お互いに納得できるルールを設定することが大切と言えるでしょう。
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