誰も分かってくれない!「名もなき家事」のイライラ解消法
こんにちは。片付け・収納の専門家、鈴木久美子です。
今回は、整った暮らしをキープするために、地味に続けていく必要性のある、名もなき家事についてお話したいと思います。先日、SNSで私の日々の名もなき家事の動画を発信したところ、たくさん共感のコメントをいただきました。整理収納アドバイザーとして、お客様の片付けや収納のサポートをしていますが、スッキリ片付き収納も完成した後も、それぞれ毎日続く家事があります。
今回は、毎日『名もなき家事』に奮闘している皆さんに届くことを願って書いています。
名もなき家事とは
名もなき家事とは、家事として具体的な名称(料理、掃除、洗濯)などはついていないが、毎日の生活の中で必要なこまごました作業のことを指します。1つ1つの作業自体は大したことではないように見えるのですが、積み重なってくると、むなしさを感じます。
名もなき家事って何がある?
洗濯編:裏返しになった靴下や衣類を元に戻す
子どもの靴下は臭いや汚れもありますが、丸まったまま脱いでいるとキレイに選択できないので、表に返したり、砂を出したりしないといけません。靴下以外もズボンとパンツが重なっているのを分解したり、大したことないけど、面倒ですよね。
洗濯編:ポケットの中を確認して物を出す
ズボンのポケットなんて、4つくらいポケットありますよね。両側はチェックしたと思っていたら、後ろポケットにティッシュが入っていて、洗濯後、モロモロになったティッシュがいろいろなところについている悲劇…。皆さん経験あるはず。
料理編:献立を考える
料理は好きだし、美味しい物を作ってあげたい!と思いますが、これが365日、毎日、何年も続いています。何を作るかを考えるのは、結構大変です。ごはんを作ってからそれぞれの家族が食べるタイミングにもどんなメニューにするか変わってきますし、残っている食材の活用や、その日の食材の値段も気になります。もちろん、栄養価だってそれなりに考える必要があります。さらには家族の好みもあり、考えることすら面倒です。
料理編:水筒洗い、麦茶作り
食器の洗い物だけじゃ終わりません。家族それぞれの水筒を洗うのが面倒だと、たくさんの意見がありました。また、麦茶作りも面倒です。洗いやすい麦茶ポットだとしてもやっぱり面倒なんです。
掃除・ゴミ出し編:ペットボトルや缶ビンのラベル外し
夫も子供も、飲み終わったペットボトルはそのまま放置。ラベルくらい外せるだろうと思うんですが、やっぱりそのまま放置です。息子に関しては、自室に放置していることも多々あります。我が家は、炭酸水をケース買いをしているのですが、ラベルを剥がすのがイヤなので、ラベルレスを買っていましたが、先日勝手に夫がラベル付きが安かったからと言ってラベル付きを購入し、また日々私がラベルを剥がしています。
名もなき家事を続けるために
前述したように、たくさんの名もなき家事があります。私がSNSで発信したところ、みなさんから、『本当に大変』『誰にもわかってもらえない』『たまにブチ切れる』などと共感のコメントが届きました。私自身も、皆さんの暮らしを整える専門家として活動していますし、家は整っていますが、もちろん日々、名もなき家事を続けています。
毎日、何気なく習慣として頑張っていたとしても、家族の反応や、ふとした時に疲れたり、嫌になったりするものです。
このどうしようもない、名もなき家事のイライラを少しでも解消するために、私がやっていることや、皆さんからのコメントでいただいた方法も合わせてご紹介します。
名もなき家事リストを書き出す
自分が日々行っている、名もなき家事リストを書き出し、家族に理解してもらう。できれば家族に分担してもらうことが理想です。家族に理解してもらえなくとも、自分のやることが明確に整理されてきますし、自分がこれだけやったという達成感が出てきます。
手を抜く方法も考える
本当に日々の家事は、家にいるとエンドレスに降り注いできます。やろうと思えばいくらでもあります。爆発しないようにできるだけ、手を抜くこともとり入れています。
例えば、私が手を抜いたのは、洗濯物を干す手間を減らしたこと。以前は天気が良ければ、乾燥機付きでも外に干すようにしていましたが、干す時間がかかったり、結局夕方乾いていないことも度々ありました。電気代節約のために外干し…と思っていましたが、今は気にせず乾燥OKな物はすべて乾燥機にしています。
水筒洗いが面倒すぎるとの声も多いですが、食洗機対応の水筒を選んで、食洗機に入れるとかなりストレスフリーになりました。最初はキレイに洗えているのかな?と思っていたのですが、ピカピカになっています。
自分で自分を褒める
本当は家族のためにやっていることではありますが、気が付いてもらえなかったり、感謝してもらえないことでストレスになってきます。なので、自分で自分を褒めて、家族にこっそり、がんばった自分にご褒美をあげるのがおすすめです。
大きなご褒美でなくても、子どものためのケーキじゃなく、自分の一人時間に好きなケーキを食べるとか、夜に好きなお酒とTVを見る、とか、ちょっと高い化粧品を使うとかでも良いですね。
ポイントは、1年に1回のご褒美より、日々の小さいご褒美がモチベーションを保つ方法だと思います。
この自分にご褒美をあげるということが、苦手な人と得意な人がいるのですが、ある程度自分を認め、自分を褒めることができないと、家事をがんばって、暮らしを整えていたとしても、いつもイライラしていては本末転倒です。
誰も見てないけど、自分が見てる
名もなき家事の多くは、母親や主婦だけがやらなければいけないわけではありません。
ゴミくらい分別して自分で捨てる!、脱いだ服くらい洗濯かごに入れる!など、よっぽどの小さな子ども以外は、それぞれ自分が自分のことをやれば、名もなき家事は減ってくるんです。
きっと、家族に何度もちゃんとしてほしい、と伝えても、分かってくれなくて、しょうがなく主に家事をしている人が結局やることになるんですよね。
誰かがやらないと暮らしの快適は保てません。
たまにイライラするし、やりたくないし、認めてもらえないけど、やっぱり、子どもや家族に、そして自分自身も快適に過ごしたいと願うから、がんばっているんですよね。
誰も見てないけど、自分が見てる。家族は分かってくれなくても、家事をがんばっている日本中のみんなが分かっています!
筆者:鈴木久美子(片付け・収納の専門家)
整理収納アドバイザー1級、クリンネスト1級の資格を持ち、片付けや収納に悩む個人宅にご訪問し、片付けや収納の悩みを解決し、オンラインレッスンでも全国から依頼を受ける。TV、メディア出演多数。Instagram、公式YouTubeチャンネルでは毎日の暮らしにちょっと役立つ情報を発信中。