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過去の対戦成績互角! 6月10日、王座戦二次予選決勝・藤井聡太七段(17)-大橋貴洸六段(27)戦

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 6月10日。大阪・関西将棋会館において王座戦二次予選決勝・藤井聡太七段(17歳)-大橋貴洸六段(27歳)戦がおこなわれます。

 コロナ禍で2か月近く延期されていた対局でした。

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 勝者は挑戦者決定トーナメント(本戦)に進出。1回戦で斎藤慎太郎八段(27歳)と対戦します。

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同じ日に四段に昇段した2人

 2012年、小学4年で10歳の藤井少年が6級で関西奨励会に入会した時、大橋青年は20歳三段でした。そこから藤井少年は異次元のスピードで昇級、昇段を重ねます。

 2016年度前期三段リーグ。1位で通過したのは参加1期目で14歳の藤井三段。2位通過は23歳の大橋三段でした。

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 両者は2016年10月1日付で四段に昇段しています。

 棋士になった順に与えられる「棋士番号」は、藤井四段が307。大橋四段が308です。

 藤井四段がデビュー以来無敗で29連勝を達成した際には、8勝目と10勝目が大橋四段戦でした。

 その後は大橋四段が2連勝を返しています。以後は対戦がなく、現在までは互角の戦績です。

 大橋六段は4月、『耀龍四間飛車 美濃囲いから王様を一路ずらしてみたらビックリするほど勝てる陣形ができた』という著書を上梓しています。

 耀龍四間飛車は公式戦でも指され、静かなブームとなっているようです。

 6月から再び対局に臨めるようになった藤井七段は、ハードスケジュールが続きます。藤井七段がもし棋聖挑戦権を獲得すれば、棋聖戦五番勝負第1局の2日後の対局となります。

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将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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