Yahoo!ニュース

背中スイッチには原因があった!簡単にできる「赤ちゃんが起きない4つの方法」を現役保育士が徹底解説

ぽん先生保育士

こんにちは!ぽん先生です。
「少しでも楽しく子育てを!」をモットーに、子育てや育児に関する情報の発信を行っている現役の保育士です。
今回は頂いたご質問はこちら。

Q:背中スイッチに困っています。保育士さんはどうやって赤ちゃんを布団に下ろしているのか教えてほしいです!

皆さんは「背中スイッチ」という言葉を聞いたことはありますか?
これは赤ちゃんを抱っこで寝かしつける時に、布団に下ろすとまるで背中にスイッチでもあるかのように急に目を覚ましたり、泣き出したりする状態のことを言います。

「何度も何度も起きてしまって寝かしつけができない!」
「もう疲れた!いや!!」

そんな経験のある方も多い中、保育士はこの問題をどうやって対処しているのでしょうか。
何か良い方法はあるのでしょうか。
そんなわけで、今回はこちらの解決方法についてご紹介していきたいと思います。

試してほしい4つの方法

保育士が赤ちゃんの寝かしつけをする時、どんな工夫をしているのでしょうか?
背中スイッチが発動するとされている原因と、4つの対処方法についてご紹介していきましょう。

1 温度差をなくす

背中スイッチの原因の1つとしてよく挙げられるのが布団との温度差です。
急に冷たい場所へ下されることで、それが刺激となって起きてしまうというもの。
よく言われるのが「タオルで包んで寝かせる」「湯たんぽを置いておく」などといった対策ですが、かなりの手間に感じる方も少なくないと思います。
簡単にできる方法としては、赤ちゃんを下ろす場所に大人がしばらく座ることで、程よく人肌と同じくらいに温めておくことができます。
座ると赤ちゃんが泣いてしまうという方は、正座で布団の上に座れば体勢を変えずに座ることができます。
ベビーベッドなどには座れませんが、ちょっとした昼寝くらいであれば、布団だけを床に下ろして試してみると良いかもしれません。

2 寝た後もしばらく抱っこする

赤ちゃんが寝たと思ってすぐに布団へ下ろしてしまうと、かなりの確率で背中スイッチが発動してしまいます。
これについては研究結果が出ていて、赤ちゃんが眠ってから5-8分程度待って睡眠状態が安定してから置くと目覚めにくくなるのです。
私は保育士資格を取得する前、保育補助として0歳児クラスで寝かしつけを2年間毎日行ってきましたが、私の体感でも寝てから8〜10分くらいで布団へ下ろすことで、目を覚ますことはほぼありませんでした。
寝てから8分と聞くと結構長いように感じますが、一度泣き出してしまえばゼロから再スタートになることを考えると、ちょっと我慢して8分待った方が負担が少なくて済むかもしれません。

3 下ろすスピードを変えてみる 

一般的には、赤ちゃんに気付かれないようにゆっくりと布団へ下ろすことが言われます。
しかし、多くの子と関わってみると案外そうでもありません。
例えば、一瞬でさっと布団に下ろしてから、少し強めにトントンしてあげた方が泣かないという子も結構いました。
これは、ゆっくり下ろすことで赤ちゃんにとって違和感のある体勢をしている時間が長くなり、目を覚ましやすくなるとも考えられるでしょう。
このように、布団に下ろす時に心地良いスピードは子どもによって違います。
気付かれないようにゆっくりと行うことも1つの方法ではありますが、思い切って素早くやってみると案外上手くいくことがあるかもしれません。

4 安心するポイントはそれぞれ

いざ布団へ下ろした時に、「今にも泣き出しそう!」というような不安定な状態になることがあると思います。
これも手を繋ぐことで安心するということがよく言われますが、実際にはその子によって触られて安心する体の部位は違います。

例えば、
・口に布団が触れていると落ち着く
・おなかを優しく押さえてあげると落ち着く
・おでこを撫でると落ち着く
・太ももを揺らすと落ち着く
・足の甲(裏)を撫でると落ち着く

というように、その子によって落ち着くポイントは大きく違うものです。
普段の行動や癖などを観察しつつ、色んな場所を触って試してみることで、良い方法が見つけるかもしれません。

うつ伏せ寝だけはNG

さて、ここまで背中スイッチへの対策についてお話ししてきました。
しかし、気をつけていただきたいことが1つあります。
それは、赤ちゃんをうつ伏せで寝かせることです。
「うつ伏せにしているとすぐに寝る」「落ち着いて寝られる」という子は、これまでもたくさん見てきました。
ところが、皆さんご存知のようにうつ伏せ寝は乳児突然死症候群の原因になると言われています。
これについては様々な研究がされていますが、突然死の原因となるハッキリとした理由は分かっていません。
しかし、うつ伏せ寝をしている時に乳児突然死症候群が起こりやすいということは事実です。
赤ちゃんの寝かしつけが本当に骨の折れる大変な関わりであることは、私たち保育士はよく理解しているつもりでいます。
しかし、その上で小さな命を守るために、取り返しのつかない悲しい事故が起こることのないように、うつ伏せで寝かせることは避けるように明言させていただきます。
あくまで、赤ちゃんは仰向けで寝かせることを基準に、寝かしつけについて考えるようにしましょう。

いかがでしょうか?
赤ちゃんの背中スイッチに日々悩まされている方々が、少しでも楽になることを願っています。
良ければぜひ試してみてくださいね。
その他、育児や保育園などの子どもに関する質問はぽん先生の質問フォームより募集中です!

保育士

東京都で働く保育士。「少しでも楽しい子育てを!」をモットーに活動中。

ぽん先生の最近の記事