台風21号は、不気味な大きな眼を持つスーパー台風に発達し北上中
スーパー台風に発達
大型で非常に強い台風21号が石垣島の南海上を北北西に進んでいます。タイトル画像の雲の様子をみると、不気味な大きな眼を持つ姿が確認できます。きょう30日(水)午後3時現在、中心気圧925hPa、最大瞬間風速70メートルとなっていて、アメリカの米軍合同台風警報センターの発表では、最大瞬間風速80メートルのスーパー台風と解析されています。
気象庁の予想でも、今後は台風として最も強い猛烈な勢力に発達する見込みで、予報円の真ん中を進むと、あす31日(木)昼頃に台湾付近に到達する見込みです。石垣島や与那国島などの八重山地方は、この猛烈台風の直撃は避けられそうですが、それでも波の高さは10メートルの猛烈なしけとなり、暴風や大雨、高潮などに、十分な警戒が必要です。
台風21号は台湾を通過した後、あさって1日(金)午後3時にかけて、中国大陸の沿岸を北上しつつ、東寄りに転向し、2日(土)午後3時には、温帯低気圧となって、速度を上げつつ、九州に接近してくる見込みです。
秋雨前線が活発化
上図はあさって1日(金)午前9時の予想天気図です。台湾を通過した台風21号が中国大陸沿岸付近を進み、台風の北側から九州付近には秋雨前線がのびて、活動が次第に活発となりそうです。秋雨前線は2日(土)にかけて、台風21号の位相を取り込んで一段と活発化する見込みです。
2日(土)にかけて大雨がピーク、風も強まる
上図は2日(土)午後3時の雨や風の予想です。台風21号から姿を変えた低気圧が九州の西海上に近付き、これと一体化した秋雨前線の活発な雨雲が西日本から東日本に帯状に広がる予想です。雨雲の発達具合によっては、非常に激しい雨が降ったり、線状に連なる活発な雨雲が発生したりして、一気に災害の危険度が高まる可能性があります。
広く警報級の大雨に十分注意
気象庁から、2日(土)は西日本から東日本にかけて、大雨のおそれがあるとして、広い範囲に大雨警報級の可能性[中]が発表されています。最新の総雨量の計算では、九州北部で300ミリ以上の所がある他、西日本から東海や北陸にかけて、広く100ミリから200ミリ程度の予想となっています。土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水などに、警戒が必要となるでしょう。
また警報級の可能性が発表されていない関東地方でも、3日(日)午前中にかけて、雨脚の強まる所がありそうで、また低気圧や秋雨前線の動向によっては、大雨のおそれが出てきますので、最新の台風情報や雨の情報に、十分注意をしてください。