台風26号はベトナムへ、日本に接近した唯一のクリスマス台風とは?
クリスマス台風26号はベトナムへ
日本付近は寒波の影響が残り、真冬の寒さと日本海側では雪が続いています。そんな寒波のさなか、きのう23日(月)午後3時、南シナ海で台風26号が発生しました。きょう24日(火)クリスマスイブの正午現在、中心気圧1002ヘクトパスカル、最大風速18メートルの台風としてはギリギリの勢力で、ほとんど停滞していますが、今後は西寄りに進み、あさって26日(木)午前9時までには、ベトナム付近で熱帯低気圧に変わる見通しです。もちろん日本付近への影響はありません。
クリスマスでもフィリピンには台風が襲来する
日本とは違い、12月になってからも台風がフィリピンを通過することは特に珍しくはなく、ちょうどクリスマスに襲来したことも何度かあります。統計のある1951年以降では、クリスマスの時期に襲来した台風は上図②③④など5個ほどがあてはまりそうですが、このうち②の台風23号、④の台風29号は、まさにクリスマスイブからクリスマスにかけて通過した台風となっています。また①の台風26号は、クリスマスの時期に唯一ベトナム付近に達した台風のようです。
日本に接近した唯一のクリスマス台風
12月になると偏西風が大きく南下し、海水温も一気に低くなるため、日本付近に台風が近付くことはほとんどなく、気象庁の統計では、本州付近に接近(300キロ以内)した台風は1個もありません。
ところが、沖縄や小笠原諸島にはまれに接近することがあり、このうち唯一クリスマスイブに接近した台風が上図の1990年台風29号です。12月23日夜から24日明け方にかけて、父島のすぐ南を通過していき、その後、温帯低気圧に変わり、消滅しました。父島では最大瞬間風速16.9メートルを観測しています。