沖縄で雪が降った日
沖縄の冬はニュースにならないのです。
雪は降らない、気温は高い、我慢強い人は泳ぐ。
そんな沖縄の冬、過去にたった1度だけ『雪』の降った日がありました。
ニュースにならない沖縄の冬とは。
【沖縄で雪】
1977年2月17日 久米島
午前0時35分~0時40分までの5分間にみぞれを観測。みぞれの観測は『雪』に含まれます。
正式にはこれがたった1度の沖縄の雪の統計となっています。
【沖縄で最も寒い日は?】
1963年1月20日 久米島で2.9℃を観測。降水現象はなし。
【最も寒かった冬】
同じく1963年の1月下旬。 平年差ー5.2℃。
沖縄は最低気温10℃未満の日は各地で年に1日あるかどうか。この年は11日観測、異例の事。当時の琉球気象台の資料を見ると『霰・霜・霜柱などの異常現象が現れた』と。
昭和38年、全国的に大雪に見舞われのちに『38豪雪(サンパチゴウセツ)』と呼ばれた年です。
【那覇は3月】
那覇で最も気温が低くなったのは、88年前の1925年3月13日 6.3℃を観測。(※那覇の統計開始年1910年~に伴い、那覇の最低気温の極値は1918年2月20日 4.9℃に変更。2016年1月現在)
冬ではない?
当時の上空の天気図がなかった為地上の天気図を見てみると、日本付近は冬型の気圧配置が緩みつつあり、沖縄付近は等圧線が緩やかになっていたと考察する事が出来ます。真冬の冬型気圧配置よりも春先の放射冷却効果の影響が大きかったようです。
ちなみに3月の沖縄は今では日本一早い海開きの時期です。
(資料提供:沖縄気象台)
【今年は沖縄も冷えている】
実は今年の沖縄も同じような現象が起きています。沖縄の最低気温は等圧線が縦じま模様の冬型気圧配置時に更新しやすいのですが、今年は写真の天気図のように、等圧線の間隔が広く天気が穏やかな日に最低気温を観測する事が多くなっています。
全国的に冷え込みが強まっていますが、沖縄でもコートを着るなどそれなりにヒンヤリ。
気温一桁もすでに観測済み。過去の最低気温を超えるとまではいかなくなくとも、気温低下の継続が見込まれます。
きょう26日、沖縄気象台より【低温と日照不足に関する気象情報】が発表されました。
今後2週間程度、気温は平年より低くすっきりしない天気が続く為、農作物の管理に注意が必要。
全国的な年越し寒波の隅っこで地味に冷えている南の島。
ニュースにはなりませんが、今年は沖縄らしくない『寒い冬』に。
年末年始沖縄で過ごす方は、沖縄は意外に寒いと感じるかもしれません。