首都大学東京「改名」に賛成43.8%、反対を上回る=JX通信社 東京都内世論調査
小池百合子東京都知事により、都が設置する公立大学法人「首都大学東京」の名称変更が提起されたことが大きな話題となっている。小池知事の発言が大きく伝えられた今月17日以降、Twitterのトレンドにも「東京都立大学」「首都大学東京」などのワードが一時ランクインしたほどだ。
首都大学東京は、旧東京都立大学など都が設置していた4つの大学が統合する形で2005年に発足したが、その名称には当初から疑問の声があった。大学の知名度を問題視する声もあり、今回の小池知事の「改名」提起につながったという。
そこで、筆者が経営する報道ベンチャーのJX通信社では、この週末に東京都内の有権者を対象とした電話世論調査を行い、その中で首都大学東京の名称変更についての賛否も探った。調査の概要や実施方法は、本稿末尾に記載の通りだ。
首都大「改名」に賛成43.8% 反対を上回る
首都大学東京の名称変更について「強く賛成する」「どちらかと言えば賛成する」と答えた人は合わせて43.8%に上った。一方、「どちらかと言えば反対する」「強く反対する」と答えた人は合計で21.6%に留まった。また「どちらとも言えない、分からない」とした人は34.6%だった。
名称変更自体には賛成の声が最も多いものの、どちらとも言えない、分からないとした人も3割超に上っており、意見が分かれている。
知事与党で都議会最大会派でもある「都民ファーストの会」は、昨年の都議選の公約に首都大学東京の名称を再検討する旨を盛り込んでいる。こうした公約や知事の意向も踏まえ、名称変更の議論が加速しそうだ。
小池知事支持率は55.3% 「弱い支持層」中心に回復傾向
調査では小池知事自身の支持・不支持の動向も探った。小池知事を「強く支持する」「どちらかと言えば支持する」とした人は合計で55.3%となった。前月(54.3%)と比べると1ポイント増となっている。「どちらかと言えば支持しない」「全く支持しない」と答えた人の合計は37.3%で、前月(38.0%)からわずかに減った。
小池知事を支持すると答えた人を国政政党の支持層別に見ると、無党派層のほか、自民党、立憲民主党、公明党、国民民主党の支持層で過半の支持を得ている。但し、これらの大部分は「どちらかと言えば支持する」とした弱い支持層によるものだ。「強く支持する」層に絞ってみると全体の10.5%に留まっており、そのボリュームは昨年の衆院選直前に8.6%まで下落して以降あまり回復していないことが分かる。
東京都政における支持政党・会派を聞いた質問では、引き続き無党派が最多の55.9%に上った。次いで自民党が12.9%で前月より1.5ポイント下落、更に共産党が8.3%(前月比1.6ポイント増)、都民ファーストの会7.7%(0.3ポイント減)と続いた。
調査概要
調査方式:RDD(乱数番号自動生成)方式
調査対象:東京都内の18歳以上の有権者
日程:7月21日・22日(土・日)/有効回答1009